ムルティストラーダ950 S “GPホワイト”でフード・バレーを行く

人の行動にはそれぞれ理由があるように、食べ物の匂いも地方や町でそれぞれ異なっている。希なケースではあるが、谷全体にすばらしい匂いが立ちこめていることもある。そんな場所、エミリア・ロマーニャ地方へようこそ。エンジンの音が響く土地。作曲家のジュゼッペ・ヴェルディ、映画監督のフェデリコ・フェリーニ、そしてシンガーソングライターのルーチョ・ダッラを輩出した町。スパークリングワインのランブルスコの産地。そして「フード・バレー」として世界に名を轟かせている地域。

ポー川が東西に流れ、なだらかな丘に抱かれ、アドリア海、アルプス山脈やアペニン山脈に近く、レッジョ・エミリア、パルマ、モデナ、ボローニャといったコムーネ(共同体)が存在し、独自の食文化、醸造文化が色濃く残る巨大な谷。豊かな自然の恵が肥沃さと豊穣をもたらした土地。起業家精神溢れるエミリア地方の人々により、世界に名を知らしめた場所。エミリア・ロマーニャ地方は、自然と人間の長きにわたる共生により、食品基準のDOPおよびIGP認証を受けた特産品の数がヨーロッパ最多を誇る場所でもある。ヴィニョーラのサクランボ、ボルゴターロのポルチーニ茸、ポー川三角州地帯の米など、認証を受けた農産物は44品目を誇り、イタリアでも有数の食品およびワイン文化圏を形成している。

本物だけが持つフレーバー、そしてエンジンの音。急速な変化を遂げるこの土地には、モーターサイクリストが良く似合う。この土地では、あらゆる道が小さな世界へとつながり、傑出した製品がそれらの場所でしっかりと守られている。そのため、素晴らしい食べ物はじっくりと味わう必要がある。ムルティストラーダ950 S“GPホワイト”の慣らし運転をするなら、フード・バレーを目指し、思い出に残る真の味わいを体験してみてはどうだろう。

ランギラノ 生ハムの王様

それは、生ハムでもプロシュットでもなく、「イル・パルマ」と呼ばれている。この地域で、マーブル模様の熟成肉を愛するグルメたちは、それが何を意味するか知っているからだ。ここのプロシュット・クルードは、その甘く鋭いフレーバーによって世界最高の生ハムの1つとされている。まさに、エミリア地方を代表する美食である。生産はパルマ県全域で、昔ながらの伝統に従って行われている。とりわけ評価が高いのが、ランギラノという小さな町で作られるものだ。緑の丘に囲まれ、パルマ川が削り出した渓谷に存在するこの町には、生ハムを作る工房が散在している。豚の足を手作業で塩漬けし、何ヶ月も熟成させて出来上がるランギラノのプロシュット・クルードは間違いなくイル・パルマの王。9月には町独自のフェスティバルが開催され、ガイド付きツアーや試食会を企画する多くのトラットリアやデリカテッセンで、この至高の生ハムを味わうことができる。

トルテリーニ モデナとボローニャの間で生まれた究極のパスタ

「詰め物をしたパスタ…」と誰かが口にした瞬間、議論が巻き起こる。それはトルテリーニか、それともカペレッティか?  肉が入っているか、それともチーズか?  クリームソースか、それともスープで煮てあるのか?  おへそのような形か、それとも帽子型か?  そして何より、モデナ産かボローニャ産か?  エミリア地方で有名なトルテリーニの先駆となったトルテレットはいったいどこで生まれたのかという議論に対し、これら2つの都市は起源を主張しているのだが、実際はそのちょうど中間にあるカステルフランコ・エミリアである。多くの伝説が伝わり、世代を超えて受け継がれるレシピがあり、調理方法もさまざまだが、あることは共通している。それは、パスタ生地を伸ばして形にする、母親の手さばきだ。イタリアの子供なら、誰しもが鮮明に記憶しているだろう。モーターサイクルから降りて名物のトルテリーニを食べるのは、旅行者にとって絶対的な義務のようなものだ。モデナでもボローニャでも、2019年のトルテリーニ・ドーロ大会で賞を獲得したレストランやデリカテッセン、パスタショップでは必ず食べることができる。

クラテッロの王国 ジベッロ

ジベッロは、住人わずか910人の小さな町だ。しかし、この町が世界にその名を轟かせる名産品がある。パルマ県特産の豚肉を塩蔵したクラテッロだ。この熟成肉は、大規模な製造チェーンからはまったく外れたところで、愛情を持って作られている。塩、こしょう、シナモン、にんにく、辛口の白ワインなどを入念に揉みこんだ後、肉の中心部だけを切り出して、地下のセラーに少なくとも18ヶ月間貯蔵される。人手と情熱を注いで作られる食べ物ではあるが、最も大きな働きをするのは自然である。この町はポー川に近いため、低地に立ちこめる霧が、夏の暑さと相まって、クラテッロに繊細で非常に甘い風味を与える。このあたりはフード・ツーリズム発祥の地であり、名産品には必ずミュージアムが建設されている程だが、ポレジーネ・パルメンセ集落の中にもクラテッロ博物館がある。パルマ周辺の丘をモーターサイクルで走り、この土地の魅力を十分に満喫した後、数多いトラットリアの1つに入り、ランチでクラテッロを楽しむというのはどうだろうか。

パルマ パルミジャーノ・レッジャーノ生誕の地

一説では、チーズが最高の香りを発するようになるまでは「夏を2回」、つまり2年間の熟成が必要だとされている。パルミジャーノ・レッジャーノは、時代を超えて受け継がれる方言のように、伝統的でシンプルな製法で作られている。フード・バレーにおける絶対的なハイライト。世界市場におけるメイド・イン・イタリーの代表格ともいえるパルミジャーノ・レッジャーノのふるさとはパルマだ。ユネスコが「食文化創造都市」に指定したこの土地では、チーズ工場での試食、フードツアー、レストランでの食事において、何千種類もの方法でパルミジャーノ・レッジャーノを楽しむことができる。料理は消費者のニーズに合わせて変化してゆくが、パルミジャーノ・レッジャーノの製造方法は、昔からいっさい変わっていない。生産者たちは、機械には頼らず、「心を込めて」、昔ながらの生乳の加工法によってこのチーズを作っている。そこには、この地域に根差す、感動的ともいえる職人のこだわりを見て取ることができる。

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