- 159 ps 最高出力
- 13.1 kgm 最大トルク
- 218 kg 乾燥重量
あらゆる走行シーンで俊敏な走りを実現するためには、高速走行時および制動時における最大の安定性、加速時におけるホイールアップの低減に加え、エレクトロニクスの介入を最小限に抑える必要があります。この要件を実現するため、ドゥカティコルセのスペシャリストは、ドゥカティ・スタイル・センターと共同で、ストリートファイターV4の“バイプレイン”(二翼)ウィングを開発しました。
このモーターサイクルのエアロダイナミクスは、CFD(数値流体力学)シミュレーションを使用して開発されました。その計算方法には、特にフロント・ホイールにおけるダウンフォースを増加するためのエアフローと圧力のシミュレーションが含まれています。
エアロダイナミクス・チームは、ウィングの横方向への張り出しを可能な限り減らすために、上部ウィングと下部ウィングが独立して機能する横幅の短い“翼”を備えた“バイプレイン”ウィングを採用することを決定しました。
各ウィング外側の先端部には、小さなウィングレット(小翼)が設置されています。さらに、このウィングは、フロント・ホイールにできるだけ近く(ラジエーターのサイドパネルの横)に配置され、ホイールアップ防止効果を最大限に高めています。
この空力パーツによって、270km/hの速度で走行時に、28kgのダウンフォース(フロント・ホイール:20kg、リア・ホイール:で8kg)が発生します。さらにこのウィングは、ウォーター・ラジエーター/オイル・ラジエーターを通過するエアの速度をそれぞれ、2%と10%増加させることにより、エンジンの冷却効率を高める役割も果たします。
ウィングによって生成されるダウンフォースは、高速におけるフロント・ホイールの“浮き上がり”とウィリー傾向を抑える働きをします。また、ブレーキングしながらコーナーに進入した際のターンイン・ポイントにおける安定性も向上しています。
この優れたエアロダイナミクスは、ライダーの自信を高め、電子制御システムの介入を最小限に留めます。これにより、スロットルの開放時間が長くなり、コーナー進入時のブレーキングを遅らせることが可能になり、パフォーマンスが大幅に向上します。
数多くのエンジニアリングとテクノロジーが、この公道最強を目指したストリート・バイクのために考案されました。ストリートファイターV4の“Fight Formula”(戦うための方程式)は、個性的なライン、驚異的なパワー、最先端のテクノロジーとコンポーネントを巧みにバランスさせています。