オーストラリアのフィリップ・アイランドで行われていた2日間の公式テストが終了した。テストを終了した全チームとライダーは、今週末に開催されるスーパーバイク世界選手権(SBK)の開幕戦に臨む。
2日目のテストでも、ドゥカティ・チームに新加入したアルバロ・バウティスタが圧倒的な速さを見せて、午前と午後に行われた各2時間のセッションのほとんどでトップタイムを記録。スーパーバイク仕様のドゥカティ・パニガーレV4 Rの開発が順調に進んでいることを証明した。午前のセッションでは、バウティスタは昨日からさらにタイムを上げて、1分30秒303のベストラップを記録。午後のセッションでは、レースシミュレーションに集中し、レースディスタンスを素晴らしいタイムで走り切った。バウティスタは、彼にとって新しいカテゴリーとなる、スーパーバイク世界選手権にデビューする準備が完全に整い、高い戦闘力を備えたパニガーレV4 Rとともに優勝をかけて戦うことになる。
チームメイトのチャズ・デイビスは、少し困難な状況でのテストとなった。イギリス人ライダーのデイビスは、1月にスペインのヘレスで行われたテストでクラッシュしたことによる背中の痛みが原因で、ウインター・テストに十分に取り組むことができなかった。その結果、テスト・スケジュールに遅れが生じ、今日のテストでは、ベース・セットアップを煮詰める作業を行った。それでもデイビスは、自信を持ってシーズン開幕の準備を整えている。
アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #19) 1分30秒303(1番手)
「昨日に引き続き、今日も非常にポジティブな一日だった。午前中にマシンのジオメトリーを変更したが、求めていた感触とは違ったので、昨日のセッティングに戻した。午後は、レース用のタイヤで長距離を走行したときの挙動を確認するために、ロングラン・テストを実施した。レースディスタンスを通して、非常に良いペースで走行できたので満足している。この2日間で非常にポジティブなテストができた。素晴らしい仕事をしてくれたチームの全員に感謝したい。開幕戦を迎える準備は完璧に整っている。今から、スタートが待ちきれない気分だ!」
チャズ・デイビス(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #7) 1分31秒796(14番手)
「正直なところ、まだ完璧とは言い難い。午前中に開発を進めることができたので、その点では満足している。午後には、いくつか変更を加えたが、どれもしっくりこなかったので、午前中のセッティングに戻すことにした。開幕までの2日間に、すべてのデータをまとめる必要がある。金曜日には、より良いセッティングが見つかることを願っている。去年もテストでは苦しんだが、レースでは大幅に改善したので、今の状況を前向きに捉えたい。最善を尽くして週末のレースに向けて準備したい」
今年で32回目のシーズンを迎えるスーパーバイク世界選手権は、今週末にフィリップ・アイランドで開催される。このサーキットでは、これまでに29回のレースが開催されている。今シーズンは、レギュレーションの変更がいくつか行われている。もっとも重要な変更は、10周で争われるスーパーポール・レースが導入されたことだ。このレースは、従来のスーパーポール1、スーパーポール2に代わるもので、日曜日の12:00(中央ヨーロッパ標準時)から行われる。スーパーポール・レースの結果によって、レース2のスターティング・グリッドが決定され、チャンピオンシップのポイントが加算される。また、フリープラクティス・セッションの数も、金曜日に2回、土曜日の午前中に1回に変更された。土曜日と日曜日に開催されるレースには変更はない。