2021スーパーバイク世界選手権(SBK)第2戦のスーパーポール・レースとレース2が、5月30日にポルトガルのエストリル・サーキットで開催された。センセーショナルなスタートを切り、マイケル・リナルディとスコット・レディングが主役だったレース1とは一転し、レース2はAruba.it Racing – Ducatiチームにとって残念な結果となった。
リナルディは、2周目にギャレット・ガーロフ(ヤマハ)に追突されてリタイアを余儀なくされた。レディングは、8周目にジョナサン・レイ(カワサキ)と優勝争いを展開中にフロントのグリップを失って転倒した。
レディングは素晴らしいスタートを切ったが、トプラック・ラズガットリオグル(ヤマハ)に次ぐ2番手を走行中の3周目にミスを犯し、レイとガーロフにオーバーテイクを許してしまう。しかし、スコットは集中力を切らすことなく、残り4周で3番手までポジションを挽回し、ラズガットリオグルに最後のアタックを仕掛けたがオーバーテイクには至らず、3位でフィニッシュした。
リナルディも、レース1と同様に素晴らしいスタートを切った。しかし、第1コーナーではらんでしまい、ポジションを後退。ラスト2周では、アレックス・ロウズ(カワサキ)とバトルを展開して、5位でフィニッシュした。
P1 – ジョナサン・レイ(Kawasaki)
P2 - トプラック・ラズガットリオグル(Yamaha) +0.690
P3 - スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducati) +1.180
P4 - ギャレット・ガーロフ(Yamaha) +2.059
P5 - マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducati) +3.583
レディングは、スタート直後にトップに立つ(しかし、これがジャンプスタートと判定され、ペナルティが課されてしまう)。イギリス人ライダーのレディングは、速いペースで周回を重ねたが、レース中盤からレイが差を縮め始める。12周目と13周目に、2人のライダーは激しいバトルを展開したが、レディングはターン4でクラッシュを喫してしまう。しかし、その後レースに復帰して16位でフィニッシュした。残念ながら、獲得した2ポイントは、レース終了後のペナルティによって無効となった。
イタリア人ライダーのリナルディは、再び素晴らしいスタートを切り、その後ガーロフ、ラズガットリオグル、レイをオーバーテイクして2番手に浮上。しかし、2周目のターン6で、ブレーキングに失敗してマシンのコントロールを失ったガーロフに追突されてリタイアとなった。
P1 – ジョナサン・レイ(Kawasaki)
P2 - チャズ・デイビス(Ducati)
P3 - トプラック・ラズガットリオグル(Yamaha)
P16 - スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducati)
DNF - マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducati)
P1 - ジョナサン・レイ(Kawasaki) 110
P2 - トプラック・ラズガットリオグル(Yamaha) 75
P3 - スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducati) 72
P4 - アレックス・ロウズ(Kawasaki) 62
P5 - チャズ・デイビス(Ducati) 48
P10 - マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducati) 25
スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #45) 16位
「チームに謝罪したい。良いレースをしていたし、戦略も完璧で、すべてがうまくいっていた。フロントタイヤのフィーリングが良くなかったのかもしれないが、クラッシュは完全に僕のミスだ。良いレースをして、最後まで勝利争いができると思っていたので残念だ」
マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #21) リタイア
「本当に残念だ。今週末、僕たちはチームと一緒にハードワークを続け、マシンのフィーリングも確実に良くなっていた。今日は調子も良く、素晴らしいスタートを切って、とてもポジティブなフィーリングだった。しかし、残念ながら他のライダーに追突されてしまった。この大会の高いレベルを考えると、彼は重大なミスを犯したと思う。いずれにしても、現在の方向性で作業を続けて、次のミザノでの戦いに集中する必要がある」