ドゥカティコルセは、2021 MotoGP世界選手権のオフィシャル・ライダーにフランチェスコ・バニャイアを起用することを発表しました。バニャイアは、既に発表されているジャック・ミラーとともに、来シーズンを戦うことになります。イタリアのピエモンテ出身、23歳のバニャイアは、ドゥカティのファクトリー・サポートを受けるプラマック・レーシング・チームからMotoGPクラスにデビューし、2年間在籍した後、来年からオフィシャル・チームに移籍します。
“ペッコ”の愛称で知られるフランチェスコ・バニャイアは、1997年にイタリアのトリノで生まれました。2013年にMoto3世界選手権にデビューし、2017年にはMoto2クラスにステップアップ、2018年にはMoto2で世界タイトルを獲得しています。2019年にはMotoGPクラスに昇格して、プラマック・レーシング・チームに所属。今シーズンは、デスモセディチGPマシンを駆ってその才能を発揮し、第7戦のサンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPで自身初の2位表彰台を獲得しました。
フランチェスコ・バニャイア:「2018年にMoto2の世界チャンピオンになる前からドゥカティ・ライダーになると決めていました。そして今回、僕の期待よりも早く、ドゥカティは僕のことをオフィシャル・ライダーに選んでくれました。今回の決定は、賭けだったと言えるかもしれません。なぜなら、僕はMoto2では常に速いライダーでしたが、MotoGPクラスでは、それほど活躍していなかったからです。しかし、ドゥカティは、誰よりも早く僕のことを信じて決断を下してくれました。オフィシャル・ライダーが誰になるのかは、まったく分からない状況でしたが、もし僕が選ばれなかったら、また一からやり直すつもりでした。2019年のMotoGPデビューは簡単なことではありませんでしたが、ドゥカティは、僕の才能を決して疑いませんでした。ドゥカティは、ルーキー・ライダーにとって必要なあらゆるサポートと自信を与えてくれました。そして、多くの経験を得ることができました。僕は、彼らの話をよく聞き、彼らを信頼し、お互いをよく知り、理解することを学びました。そして現在、僕たちは素晴らしいチームを作り上げることに成功しました。彼らは、満足できる結果を出すにはどうすれば良いのかを教えてくれました。しかし、これはほんの始まりに過ぎないと思っています。僕は今、世界で一番幸せな人間です。なぜなら、夢が叶ったからです。ドゥカティのオフィシャル・ライダーになることは、常に僕の目標でした。そして、結果を出せないときでも僕のことを信じてくれた人々と一緒になって、成功を収めてきました。僕のことを信頼してくれた、クラウディオ・ドメニカーリ、ルイジ・ダッリーニャ、パオロ・チャバッティ、ダビデ・タルドッツィに心から感謝します。そして、僕のことを家族のように受け入れてくれたプラマック・レーシング・チーム、長年にわたってサポートを提供してくれたVR46ライダーズ・アカデミーに感謝します。
ドゥカティ・モーター・ホールディング最高経営責任者(CEO)、クラウディオ・ドメニカーリ:「レースは、ドゥカティの遺伝子に組み込まれており、常に進化を続ける最先端テクノロジーを生み出す原動力となっています。私たちは、研究開発への投資を継続し、成功するための革新や改革を恐れないことが極めて重要だと考えています。だからこそ、将来有望で、才能に溢れ、高い向上心を持った若いライダーを獲得することができて、大変嬉しく思っています。今年、ペッコとジャックは、私たちのデスモセディチGPのポテンシャルを最大限に引き出し、その大きな可能性を示してくれました。この2人のライダーが育ったプラマック・レーシングからオフィシャル・チームへの移籍は、パオロ・カンピノーティ率いるプラマックチームと私たちの良好な関係を証明するもので、カンピノーティに感謝の意を表したいと思います。しかし、現在私たちは、アンドレア・ドヴィツィオーゾとダニーロ・ペトルッチが可能な限り最高の結果を出せるように、今シーズンの戦いに集中しています。アンドレアは、ドゥカティ・チームに8年間在籍し、3年連続でチャンピオンシップ2位を獲得し、14回の勝利を収め、ストーナー以来もっとも成功したドゥカティ・ライダーとなりました。彼は、現在もタイトル争いに加わっています。ダニーロは、再び表彰台を獲得するために、ハードワークを続けています。私たちは、有終の美を飾ることができるように、ベストを尽くして今シーズンの残りのレースを戦っていきたいと思っています」