ドゥカティ・デザートXは、オーストリアで開催される世界でもっとも過酷なオフロードレース、エルツベルグロデオの2気筒部門で見事な勝利を収めました。ムジェロで開催されたMotoGPイタリアGPではデスモセディチGPを駆るフランチェスコ“ペッコ”バニャイアが優勝。その一方で、オーストリアの鉄鉱石採掘場を舞台に繰り広げられた過酷なレースには、別のドゥカティが挑戦していました。数多くのエンデューロレースでワールド・チャンピオンを獲得し、ヨーロッパ・スーパークロス・チャンピオンでもあるアントワーヌ・メオが乗ったデザートXは、エルツベルク・アイアンロード・プロローグで見事な勝利を収めました。開発当初からデザートXプロジェクトのメンバーとして参加していたメオは、サイドイベントとして開催されたミタスロケットライドにも参戦し、総合4位、2気筒カテゴリーで1位を獲得しました。
アイアンロード・プロローグは、「エルツベルグロデオ」に参戦を表明した1,200人以上のライダーが、ファイナルイベントへの出場権を得るために開催されるレースです。このレースは、2回のセッションに分かれ、単気筒および2気筒バイクによる超高速のヒルクライムレース(13.5kmで600メートル以上の勾配)が行われます。壮大な自然の中で行われるコース設定により、このレースは長年にわたり、全イベント中もっとも激しい戦いが行われる、ファン必見のレースの1つとなっています。アイアンロード・プロローグでは、メオとデザートXが圧倒的な強さを発揮し、2気筒カテゴリーでダブル優勝を果たしました。金曜日のレースでは、2番手のライバルに対するアドバンテージ(タイム差)は12秒以上ありました。土曜日に開催されたレース2では、前日のレースで路面状態がさらに困難になったコースで、アドバンテージは20秒以上に開き、ドゥカティ製2気筒マシンの高いポテンシャルを示しました。これにより、デザートXは、世界でもっとも過酷なコースの1つで、そのスポーティなキャラクターを実証しました。ドゥカティ・デザートXは、シャシーの剛性を強化しながら、エンジンのパフォーマンスを引き上げることを目標に開発されました。
ミタスロケットライドは、単気筒および2気筒バイクが参加できるレースで、合計277人のライダーが、険しい上り坂のコースに挑戦しました。このイベントには、2回のタイムトライアル・セッションが含まれており、その中から最速タイムを計測した48人のライダーが、6ヒートに分れ、モトクロス・スタイルでゲートからスタートして速さを競い、最後の3ヒートではノックアウト・スタイルでレースが行われました。アントワーヌ・メオは、予選から決意溢れる走りを見せて、277台中16位でフィニッシュしました。その後、ベスト16ラウンドで2位、準々決勝で3位、準決勝で2位となりました。この結果により、メオは2気筒エンジンのライダーとして唯一、スーパーファイナルへの出場権を獲得しました。スーパーファイナルでは、フランスのエース・ライダーであるメオとドゥカティ・デザートXのコンビは、総合4位という驚くべき結果を残しました。
デザートXは、21インチのフロント・ホイールと18インチのリア・ホイールを備えた初のドゥカティ・モデルで、非常に過酷なオフロードを走破するために設計されました。ドゥカティによるオンロード・バイクの専門知識とオフロード・バイクの経験を活かして開発されたデザートXは、あらゆるルートや路面状況でも安心して走行することが可能で、優れたレスポンスと俊敏な走りを特徴としています。エルゴノミクスとエアロダイナミクス研究におけるドゥカティのノウハウを惜しみなく投入することにより、オフロード走行用のバイクでありながらも、ツーリングや都会の通勤でも快適で扱いやすく、安全なモーターサイクルが誕生しました。
エルツベルグロデオに挑戦するために、アントワーヌ・メオが乗るデザートXは、オフロードでの走行性能を高めるための改良が施されました。フロント・フォークとリアのモノショックは、サスペンションのストロークを増やしています。タイヤに関しては、エクストリーム・エンデューロレース用に特別に設計されたメッツラー製「Six Days Extreme」が装着されました。さらに、ドゥカティ・パフォーマンス・カタログのオリジナルアクセサリーとして提供されるテルミニョーニ製レーシング・エグゾーストとスキッドプレートを装着して、レースへの参戦準備が整いました。エルツベルグに参戦するために、チェントロスティーレ・ドゥカティ(ドゥカティ・スタイルセンター)は、MotoGPおよびスーパーバイク世界選手権(SBK)で採用されているホワイト、ブラック、そして3種類のレッドを組み合わせた特別なカラーリングをデザインしました。
デザートXの多用途性は、あらゆるルートを走行可能な長いサスペンション・ストロークとスチール製トレリスフレームをベースにしたシャシーによって実現していますが、3種類のタイヤで型式認証を受けているため、オフロード志向のタイヤから、オンロード用のタイヤまで、ライディングシーンに合わせて、さまざまな可能性の中から選択することができます。
デザートXの心臓部には、最高出力110ps@9,250rpm、最大トルク92Nm@6,500rpmを発生する、937cc水冷テスタストレッタ11°デスモドロミック・エンジンが搭載されています。このエンジンは、オフロード走行を想定したギアシフトと電子制御システムの設定が行われており、6つのライディングモードのうちの2つは、オフロード走行に特化したモードが導入されています。
このモーターサイクルは、21リットルを超える燃料タンクに加え、アクセサリーとして8リットルの容量を備えた補助タンクをリアに装着することが可能で、これにより非常に長い航続距離が実現しています。
ドゥカティ・デザートXには、マットスター・ホワイトシルクと「RR22」と呼ばれる2つのカラーが設定されています。ヨーロッパでは、A2ライセンス所有者向けに35kWバージョンも用意されています。イタリアでは、若いモーターサイクル・ファンが二輪の世界に足を踏み入れることを奨励するため、ラインナップされているすべての35kWバージョンのモーターサイクルの価格を1,000ユーロ値下げしています。イタリアのボローニャを本拠地とするドゥカティは、世界中のディーラー・ネットワークで適用される、4年間有効で走行距離無制限の「4Ever Ducati」保証も提供しています。
ドゥカティ・デザートXに関するプレスキット、プレスリリース、詳細情報およびすべての画像は、ドゥカティ・メディアハウスから入手することができます。
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