2020 MotoGP第14戦のバレンシアGPが11月15日にスペインのバレンシア・サーキットで開催された。土曜日の午後に小雨が降った後、日曜日は天候が回復し、午前中のウォームアップ・セッションと午後の決勝レースはドライ・コンディションとなった。
ドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、6列目からスタートしたにもかかわらず、素晴らしい追い上げを見せ、8位でフィニッシュラインを通過して、レースの主役の一人となった。ドヴィツィオーゾは、素晴らしいスタートを切って、すぐにいくつかポジションを挽回。その後は、コンスタントなペースで走り、数人のライダーをパスし、今回のレースで今シーズンのタイトルを決めたジョアン・ミル(スズキ)とわずか0.026秒差の8位でフィニッシュラインを通過した。
チームメイトのダニーロ・ペトルッチにとっては、困難なレースとなった。15番グリッドからスタートしたペトルッチは、スタート後にいくつかポジションを落とし、左側グリップの問題に苦しみながら走行して15位でチェッカーを受けた。
プラマック・レーシング・チームからドゥカティ・デスモセディチGPを駆って参戦しているジャック・ミラーは、素晴らしいパフォーマンスを見せた。2番グリッドからスタートしたミラーは、センセーショナルなレースを展開。最終ラップでフランコ・モルビデリ(ヤマハ)と激しいバトルを演じて2位でフィニッシュした。モルビデリとの差は、わずか0.093秒であった。
ジャック・ミラーが表彰台を獲得したことにより、ドゥカティは現在、マニュファクチャラー・ランキングでスズキと同ポイントで2位となっている。ライダーズ・ランキングでは、ドヴィツィオーゾが5位のファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)と同ポイントで6位、合計78ポイントを獲得したペトルッチが12位となっている。チーム・ランキングでは、合計203ポイントを獲得したドゥカティ・チームは現在4位となっている。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム #04) 8位
「17番グリッドからスタートしたことを考えると、今日の結果にはかなり満足している。今日は、ジャック・ミラーが表彰台を獲得したことを考えると、もっと上位でフィニッシュできたはずだが、残念ながら最終ラップで左ハンドルバーに問題が発生し、思ったように走ることができなかった。チャンピオンシップのランキング争いがさらに厳しい状況になってしまったのが残念だが、あともう1戦レースが残っているので、最後まで全力を尽くしたい。ジョアン・ミルが初のMotoGPワールド・タイトルを獲得したことを祝福したい!彼の走りは、100%チャンピオンにふさわしいものだった」
ダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム #09) 15位
「かなり厳しいレースとなった。残念ながら、スタート時にポジションを挽回することができず、数周後すぐに左側グリップに問題が出てしまった。マシンのコントロールに苦労したが、なんとか集中力を保って、ポイント圏内でレースを終えることができた。ワールド・タイトルを獲得したジョアン・ミルを祝福したい。彼は物静かで非常に強い男で、タイトルにふさわしい戦いをした」
2020年シーズンを締めくくる第15戦のポルトガルGPは、1週間後の11月20日~22日に、ポルティマオのアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで開催される。