ライディング・モードは、事前に設定された3つのライディング・スタイルを提供し、ストリートファイターV4のパフォーマンスを、ライダーの好みや、サーキット/路面、天候条件に合わせて変化させることができます。ライディング・モードを変更すると、エンジン特性、電子制御パラメーターに加え、“S”バージョンではサスペンションのセットアップも瞬時に変更することができます。
さらに詳しく- 110 ps 最高出力
- 9.4 kgm 最大トルク
- 202 kg 乾燥重量
MotoGPからフィードバックされたエレクトロニクス・コントロール
ストリートファイターV4の最新世代のエレクトロニクス・パッケージは、モーターサイクルのロール、ヨー、ピッチ角を即座に検出する6軸慣性測定ユニット(6D IMU)に基づいています。
エレクトロニクス・パッケージは、走行に関するあらゆる面を制御する機能を備えています。各システムは、スタート/加速/ブレーキング、トラクション、コーナリングやコーナーからの立ち上がりをサポートします。
これらのシステムの作動パラメーターは、ストリートファイターV4の3つのライディング・モードに合わせて予め設定されています。ライディング・モードは、ライダーが独自にカスタマイズすることも可能で、デフォルト設定に戻すこともできます。ライダーは、左側スイッチのダイレクト・アクセスキーを使用して、DTC、DWC、DSC、EBCの制御レベルをすばやく変更することができます。
第2世代のTFTメーターパネル
ストリートファイターV4は、パニガーレV4と同じ最先端の高解像度5インチ・フルTFTカラー液晶ディスプレイ(186.59 PPI - 800xRGBx480)を装備しています。
メーターパネルの右側には、見やすいバーチャル・タコメーターが設置されています。デスモセディチ・ストラダーレのエンジン回転数は、指針式メーターに表示されます。指針の下には、“シフト・ライト”として機能するホワイトの軌跡が表示されます。レブ・リミットが近づくにつれて、このカラーは、ホワイトからオレンジ、そしてレッドへと変化します。
ライダーは2つの異なるレイアウトを呼び出すことができます。“トラック”モードは、ラップタイムを強調表示し、タコメーターのスケールはサーキットで多用する回転域がより明確に見えるように変化します。“ロード”モードは、ラップタイムの場所にドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)の情報が表示されます(情報が存在する場合)。また、タコメーターは、一般道路の走行に適したものとなります。
ライディング・モードは、事前に設定された3つのライディング・スタイルを提供し、ストリートファイターV4のパフォーマンスを、ライダーの好みや、サーキット/路面、天候条件に合わせて変化させることができます。ライディング・モードを変更すると、エンジン特性、電子制御パラメーターに加え、“S”バージョンではサスペンションのセットアップも瞬時に変更することができます。
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レース・ライディング・モード
その名称が示すように、レース・ライディング・モードを使用すると、一般ライダーも含めて、グリップの高い路面で優れたパフォーマンスを楽しむことができます。レース・モードを選択すると、208psの最高出力が発揮され、ライド・バイ・ワイヤのスロットル・レスポンスはダイレクトな設定となります。“S”バージョンでは、サスペンションのセットアップもパフォーマンス重視となります。レース・モードでは、電子制御システムの介入レベルは低めに設定されますが、安全性を低下させることなく、ABSをレベル2に、リフトアップ制御をオフにして、スライド・バイ・ブレーキ機能(コーナリング時にバイクを安全にドリフトさせる機能)をオンに設定します。
スポーツ・ライディング・モード
このモードを選択すると、エンジンの最高出力は208psに設定されます。ライド・バイ・ワイヤのスロットル・レスポンスはスポーティでダイレクトな設定となります。“S”バージョンでは、サスペンションのセットアップもスポーティな設定となります。電子制御システムは、乾いた路面でライダーに完璧なレスポンスを提供するように設定されます。ブレーキング時のリア・ホイール・リフト検出機能はオンになり、コーナリングABSは、コーナリング・パフォーマンスを最大化するように設定されます。
ストリート・ライディング・モード
グリップの悪い路面を走行する場合は、ストリート・モードを選択することを推奨します。このライディング・モードでは、エンジンの最高出力は他のモード同様に208psに設定されますが、ライド・バイ・ワイヤーのスロットル・レスポンスは扱い易いプログレッシブな設定となります。“S”バージョンでは、サスペンションのセットアップは、荒れた路面に最適な設定となります。電子制御システムは、グリップを確保して、最大の安全性を確保するように設定されます。
ライダーは、3つのライディング・モードとは別に、ライディング・スタイルに合わせてパラメーターを調整したり、デフォルト設定に戻すことができます。また、ABSレベル1(エキスパート・ライダーがサーキットで使用することを想定したレベル)を有効にすることもできます。ABSレベル1では、フルブレーキを許容して、システムはフロント・ブレーキのみに介入します。
ストリートファイターV4のABSシステムは“コーナリング”機能を備えており(モーターサイクルが傾いていてもABSが作動)、パニガーレV4と同じ介入ロジックと制御を特徴としています。コーナリングABSは、3つの異なるレベルに設定することが可能で、たとえグリップ・レベルが低くても、サーキットおよび公道のあらゆる状況でライダーのニーズを満たします。
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レベル3は、公道走行時やグリップの低い場所で推奨されます。どのような状況であっても、ブレーキは安全かつ安定しており、ハードなブレーキング時には、後輪のホイール・リフトを常に制御します。レベル2および1は、制動力を優先し、グリップの高い路面またはサーキットでの使用を意図しています。
一般のライダーがサーキット走行を楽しむ場合は、レベル2を使用することをお勧めします。システムは、フロントとリアの両方のブレーキシステムを制御して、“コーナリング”機能をオンの状態に保ち、リフトアップ制御を無効にして、よりスポーティなブレーキングを可能にします。レベル2を選択すると、“スライド・バイ・ブレーキ”機能が有効になり、コーナーで豪快かつ安全にドリフト走行を行うことができます。
レベル1は、エキスパート・ライダーがサーキットで使用することを想定しているため、どのライディング・モードでもデフォルト設定にはなっていません。このレベルでは、レース仕様のABSが前輪のみに介入します。また、パフォーマンスを最大化するため、コーナリング機能とリフトアップ防止機能の両方が無効になります。
新しいドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)EVO 2の制御ストラテジーは、MotoGPマシンのドゥカティ・デスモセディチGPからフィードバックされたもので、パニガーレV4 RとV4 R SBKにも採用されています。
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6軸慣性測定ユニット(IMU)との連携、ホイールスピンとリーンアングルに基づいた介入制御に加え、このソフトウェアは、新たに導入された“予測的に”作動する制御ストラテジーにより、コーナー出口でのパワーコントロールが飛躍的に向上しています。システムは、瞬間的なリア・ホイールスピンを検知するだけでなく、その変化に基づいて機能することで、グリップが失われる状態をいち早く検知して作動することにより、ホイールスピンのピーク値を減少させて、より早く、より滑らかな介入を実現しています。それによって、たとえグリップが最適な状態ではない場合でも、コーナー出口での安定性が高まり、シングルラップのタイムアタックでも、長距離のレースでも、加速が改善されてパフォーマンスが向上します。
さらに、DTC EVO 2システムは、点火タイミングの進角とインジェクションを制御することに加え、迅速な介入を必要としない状況では、スロットルボディ・バルブを使用して理想的な燃焼パラメーターを維持することにより、より滑らかなエンジン・レスポンスを実現しています。
DTC EVO 2は8つのレベル(ドライ・コンディション用に6レベル、ウェット・コンディション用に2レベル)に設定することが可能で、パフォーマンスを最大化するため、ライディング・スタイルと路面のグリップ状態に合わせて制御ストラテジーを適合させることができます。
6D IMUの採用によって、ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)の導入が可能になりました。ドゥカティコルセと共同開発したこのシステムは、ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)EVOに追加されています。
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このシステムは、スライド角に応じてデスモセディチ・ストラダーレ・エンジンのトルクを制御することにより、ライダーをサポートします。この機能の目的は、制御が困難になりそうなスライド角度を防止することによって、コーナー出口におけるパフォーマンスを向上させることです。DSCは、6D IMUの機能によって実現しています。6D IMUは、モーターサイクルの挙動に関する重要な情報(バンク角、加速度など)を車両の制御ユニットに提供します。
DSCは、DTC EVOと同様に、スロットルボディ・バルブを調整し、点火時期や燃料噴射量の調整を行うことによってトルクを削減します。DSCによる素早い介入が必要ないと判断されたあらゆる状況では、スロットルボディ・バルブのみを使用して、理想的な燃焼パラメーターを維持しながら、より滑らかなエンジン・レスポンスによる介入が行われます。
DSCには、2つの異なるレベルが設定されています。レベルを1~2に切り替えることにより、制御が困難なスライド・アングルに対する介入度を変化させることができます。DSCの介入レベルはメニューから変更できます。ライダーはこれを使用して、DTC EVOおよびDWC EVOの設定を調整することもできます。らに、左側スイッチギアに設置された専用のDSCコントロール・スイッチを使用して、設定を変更することもできます。DSCの設定は、常時メーターパネルに表示されます。
ストリートファイターV4には、最新バージョンのドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)EVOも搭載されています。
さらに詳しくこのシステムは3つの異なるレベルに設定可能で、ライダーがクラッチ操作に集中するだけで、最高の発進加速を実現します。使い方は、まずシステムをオンにして、クラッチを握り、ギアを1速に入れ、スロットルを全開にします。
さらに詳しくパニガーレV4用に開発されたアップ/ダウン機能付きDQS EVO 2は、リーンアングルのデータを使用して、コーナリング中にシフトする際のバイクの安定性を最大化します。
さらに詳しくエンジン・ブレーキ・コントロール(EBC)システムは、極限状態のターンインにおいて、デスモセディチ・ストラダーレのエンジン・ブレーキが激しくかかった状態でリアタイヤに作用する力をバランスさせることで、マシンの安定性を確保してライダーをサポートするために開発されました。
さらに詳しくドゥカティ・パフォーマンス・アクセサリーとして利用可能なDLT GPSは、モーターサイクルがフィニッシュラインを越えるたびにラップタイムを自動的に記録して保存し、メーターパネルに表示します。フィニッシュラインの座標は、ターン・インジケーター・ボタンを押すことで設定することができます。
さらに詳しくドゥカティ・データ・アナライザー+GPS(DDA+GPS)は、記録された特定のデータ項目を表示することで、モーターサイクルとライダーのパフォーマンスを評価することができる機能です。
さらに詳しくストリートファイターV4は、ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)にも対応しています。これにより、ライダーは、Bluetooth機能を介して着信に応答したり、お気に入りの音楽を聴いたり、テキスト・メッセージを受信したりすることができます。
さらに詳しく数多くのエンジニアリングとテクノロジーが、この公道最強を目指したストリート・バイクのために考案されました。ストリートファイターV4の“Fight Formula”(戦うための方程式)は、個性的なライン、驚異的なパワー、最先端のテクノロジーとコンポーネントを巧みにバランスさせています。