2020 スーパーバイク世界選手権(SBK)第5戦のスーパーポール・レースとレース2が、9月6日にスペインのモーターランド・アラゴンで開催された。Aruba.it Racing - Ducatiチームのスコット・レディングは、スーパーポール・レースで今季初勝利を挙げ、レース2でも3位でフィニッシュした。チームメイトのチャズ・デイビスは、前日のレース1では3位に入ったものの、レース2ではマシンのフィーリングが合わず、残り6周で4番手を走行中にクラッシュしてリタイアとなった。
レディングは、レース1でのクラッシュから見事に立ち直り、完璧な走りを見せてスーパーポール・レースで優勝した。レース2でポールポジションから素晴らしいスタートを切ったレディングは、7周目までトップを走行。その後は、ジョナサン・レイ(カワサキ)、マイケル・リナルディ(ドゥカティ)と激しいバトルを展開した。レディングはソフトタイヤを温存しながら走行し、残り5周の時点で、トップの座を奪い返すために勝負に出たが、オーバーテイクには至らず、3位でチェッカーを受けて表彰台に登壇した。
デイビスは、午前中のウォームアップ・セッションで好調を維持し、スーパーポール・レースは5位でフィニッシュした。レース2では、スタート直後から前をゆくアルバロ・バウティスタ(ホンダ)にアタック。バウティスタがクラッシュして4番手に浮上してからは、表彰台争いを展開しているトップグループに迫るが、残り6周でフロントタイヤのグリップを失ってクラッシュした。
ライダーズ・ランキング:トップ6
1位 - ジョナサン・レイ(Kawasaki) 243ポイント
2位 - スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducati) 207ポイント
3位 - トプラク・ラズガットリオグル(Yamaha) 147ポイント
4位 - チャズ・デイビス(Aruba.it Racing - Ducati) 141ポイント
5位 - マイケル・ファン・デル・マーク(Yamaha) 133ポイント
6位 - マイケル・リナルディ(Ducati) 131ポイント
スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #45) 3位
「このサーキットでは、少し問題を抱えていた。以前にもコメントしたが、同じサーキットで2週続けてレースをするのはあまり好きではない。もし、最初の週に何らかのトラブルを抱えていたら、2週間でそれを完璧に修正するのは難しいからだ。今日のレースではソフトタイヤを選択したが、レース中盤からグリップの問題に悩まされることになった。いずれにしても、僕たちはまだチャンピオンシップ争いに踏みとどまっている。マシンをさらに改善しなければならないことは明らかだが、決してあきらめたわけではない。これからも、チームの全員、ドゥカティコルセのスタッフと力を合わせ、集中力を切らさずに作業に取り組みたい」
チャズ・デイビス(Aruba.i t Racing - Ducatiチーム #7) リタイア
「午前中のフォームアップ・セッションで感触が良かったので、今日は良いスタートを切って、スーパーポール・レースでも鋭い走りをすることができた。レース2では、フロントローからスタートできなかったので、表彰台争いをすることはできなかった。マシンのフィーリングは良かったので、レース2でスタートしてからグリップの問題が発生したことは理解できない。おそらく、高い気温が影響していたか、"0"タイヤがベストな状態で機能していなかったのだと思う。何が起こったのかを分析する必要がある。クラッシュして週末を終えると、とてもストレスが溜まる」
マルコ・ザンベネデッティ(ドゥカティコルセ・スーパーバイク・テクニカル・コーディネーター)
「モーターランド・アラゴンでの2連戦では、ファクトリー・チームのライダーはもちろんのこと、マイケル・リナルディの結果を見ても、私たちのプロジェクトが順調に進展していることを証明してくれた。スコット・レディングが土曜日にクラッシュしたので、その後にうまく対応したとしても、このサーキットでさらに勝利を重ねることは難しかったかもしれない。次のレースに向けて、ハードワークを続けたい」