2018スーパーバイク世界選手権(SBK)第6戦イギリス・ラウンドのレース1が、5月26日にドニントンパーク・サーキットで開催された。このレースは、Aruba.it Racing - Ducatiチームにとって、当初の予想以上に厳しいレースとなった。チャズ・デイビスとマルコ・メランドリは、タフな状況にも関わらず果敢に攻めたものの、それぞれ3列目、4列目からのスタートとなり、表彰台フィニッシュに暗雲が垂れ込める状況となった。
レース中、両ライダーは、ともに近いポジションを走行していたが、残り6周のターン12でメランドリがクラッシュ。レースには復帰したものの22位でのフィニッシュとなった。一方、デイビスは、スリリングな展開となった最終ラップにふたつポジションを上げて8位でチェッカーを受けた。
ジュニア・チームのマイケル・ルーベン・リナルディは、予選グリッドから3つポジションを上げて12位でフィニッシュした。
チャズ・デイビス(Aruba.it Racing - Ducatiスーパーバイク・チーム#7) – 8位
「ポジションは良くなかったが、相応の自信とともにグリッドに着いた。表彰台争いに一縷の望みを持っていたが、そう簡単ではなかった。望みどおりのフィーリングがなかなか得られず、その意味では昨日のクラッシュもプラスには作用しなかった。クラッシュのせいで走行時間が奪われたものの、今日までに大きな進歩ができると期待していた。それほどグリップが出せなかったので、今日はベストな走りに徹して、できるかぎりスムーズに走行することがテーマになった。この世界では一夜にして状況が変わることもある。明日がそうなることを望んでいる」
マルコ・メランドリ(Aruba.it Racing - Ducatiスーパーバイク・チーム#33) – 22位
「いつもどおりハードワークに終始したが、なぜこのサーキットと相性が良くないのか、まだ分かっていない。ここまで、ドライでもウェットでも、厳しい週末を過ごしている。レース中、チャズの後ろを走行している時間が長かった。第1、第2セクターでは僕が速かったが、第3セクターでは彼に分があった。彼をオーバーテイクするのは難しいと判断したので、できるかぎり彼をマークすることにした。残念ながらフロントグリップを失ってしまった。ルールが変わってから、コーナー手前のブレーキングとターンインなどいくつかしっくり来ない部分がある。一度に一カ所ずつ、着実に対処して改善する必要がある。明日は今日とは違う展開を期待したい」
マイケル・ルーベン・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducatiジュニア・チーム#21) – 12位
「可能なかぎりポテンシャルを引き出して、僕らのマシンに合わない部分のダメージを最小限に抑えようと努力した。十分にポテンシャルを引き出せたとは言えないが、堅実なレースができたと思う。チームとしての仕事ぶりには満足している。明日はもう一歩進歩させて、天候がどうなっても対処できるようにしたい」
マルコ・ザンベネデッティ(ドゥカティ・コルセ・オントラック・テクニカル・コーディネーター)
「チャズとマルコは力のかぎり戦ったが、今日のレースは予想以上に難しかった。データを細かく分析して、できるかぎり早く戦闘力を取り戻したい。明日は天候が勝敗のカギになりそうなので、しっかりと準備をするつもりだ」