ドゥカティ、スーパーバイク世界選手権で21回目のマニュファクチャラーズタイトルを獲得。Panigale V4 Rがカテゴリーの絶対的ベンチマークに

2025年10月19日、シーズン最終戦がスペインのヘレス・サーキットで開催され、ドゥカティはその輝かしいスポーツの歴史に新たな栄冠を加えました。スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)において、21回目となるマニュファクチャラーズタイトルを獲得。Panigale V4 Rによる4年連続の快挙です。

この偉業は、1988年の選手権初開催以来築かれてきたドゥカティの長年にわたるスポーツの伝統の一部であり、WorldSBK史上最も成功したメーカーとしての地位を確固たるものにしています。これまでに449勝を挙げ、38回開催された選手権のうち21回のマニュファクチャラーズタイトルを獲得しています。

この伝説的な歩みは、モデルごとに築かれてきました。1991年にDucati 888で初タイトルを獲得し、1993年まで3連覇。その後、Ducati 916が1994年から1996年まで3年連続で王者に。1998年からは、916、996、998、999とモデルを進化させながら、2004年まで7年連続でタイトルを獲得するという史上最長の支配期を築きました。さらに、999、1098、1198によって2006年、2008年、2009年、2011年にもタイトルを獲得。

この栄光の系譜は現在も続いており、Panigale V4 R過去4年間、WorldSBKの最高峰クラスにおいて技術とパフォーマンスのベンチマークとして君臨。2019年のデビュー以来、108勝を挙げ、916系に次ぐドゥカティ史上2番目に成功したスーパーバイクとなっています。

この成功は、多くのライダーたちの活躍によるものです。Aruba.it Racing – Ducatiの公式チームでは、アルバロ・バウティスタ(63勝)、スコット・レディング(12勝)、チャズ・デイビス(3勝)、マイケル・ルーベン・リナルディ(5勝)、ニコロ・ブレガ(20勝)が貢献。さらに、バルニ・レーシングのダニロ・ペトルッチ(3勝)、ニコラス・スピネッリ(1勝)、Pata Go Elevenのアンドレア・イアンノーネ(1勝)も勝利を挙げました。

2025年シーズンでは、4人のライダーがマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献。主役はニコロ・ブレガで、14勝を挙げ、オーストラリア、イタリア(クレモナ)、スペイン(ヘレス)で3度のハットトリックを達成。サム・ロウズ(Mark VDS Racing Team)はアッセンとバラトンのスーパーポールレースで2位、アルバロ・バウティスタはアッセンのレース2で2位、ダニロ・ペトルッチはミサノのスーパーポールレースで4位を獲得し、ドゥカティ勢トップとなりました。

また、2025年シーズンはエストリルでチームタイトルも獲得し、Aruba.it Racing - Ducatiは4年連続のチームタイトルを達成しました。

ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティ・コルセ ゼネラルマネージャー)コメント:

「Panigale V4 Rの最終シーズンを非常に満足のいく形で終えることができました。4年連続で選手権最強のバイクであることを証明できたことは誇りです。ファクトリーチーム以外にも5つのプライベートチームが我々のバイクを選んでくれたことは、ドゥカティのプロジェクトが広く評価されている証です。今年は新しい条件に直面しましたが、Aruba.it Racing – Ducatiのニコロとアルバロ、そしてBarni Spark Racing、Pata Go Eleven、MGM BONOVO Racing、Motocorsa Racing、Marc VDS Racingの各チームの成果は、Panigale V4 Rの安定したパフォーマンスを示しています。ドゥカティ・コルセのすべてのスタッフに感謝します。彼ら一人ひとりを誇りに思います。そして、次世代のPanigaleをサーキットに送り出すのが待ちきれません。」

2022年以降、Panigale V4 Rは選手権で最も成功したバイクであり、技術とパフォーマンスのベンチマークとなっています。2026年には完全に刷新された新世代モデルが登場予定。MotoGP由来の「コーナーサイドポッド」や、ニュートラルが1速の下に配置された「ドゥカティ・レーシング・ギアボックス」など、初めて公道仕様車に採用される技術が搭載され、ドゥカティの技術革新はさらに進化します。