モーターサイクルで休日を楽しむためには、整理整頓がキーワードだ。大事なものを忘れないように、そしてアドベンチャーを求める気持ちを解き放つことができるように、2人で旅に出る前の準備のコツを紹介しよう。
ライダーにとって荷物を準備するのは重要なステップであり、またカップルで過ごす時間における忍耐も試される。通常の旅行と異なり、積載可能な荷物は限られているうえに、ライダーとパッセンジャーのニーズも完璧なバランスを保つように満たされなければならない。
先端素材と革新的デザインにより、現代のツーリング用アクセサリーは長旅においても快適性を提供してくれる。着ているものは古びたTシャツだけという、旅するライダーの一般的イメージとは大きくかけ離れている。バッグは、そのタイプがハードであれソフトであれ、バイクのパフォーマンスやスタイルを損なうことはなくなり、細部に至るまで考え抜かれたインナーバッグは中身を安全かつ清潔に保ってくれる。
いくつかのポイントを押さえておけば、ほんとうに必要なものと少しの嗜好品を携え、新しい目的地を目指して旅に出ることが可能だ。
安全性と洗練性
パッセンジャーとともに長距離を走行するには、モーターサイクルが備えているあらゆる可能性を活用することが必須である。たとえば、ムルティストラーダ1260 には5リットルのタンク・ポケットバッグ、26および30リットルのサイドパニア、そして48リットルのトップケースを装着することができる。
アパレル
ライディングでは安全が最重要。ブーツ、ジャケット、バックプロテクター、バイザー付きヘルメット、グローブ、そして忘れてはいけないネックウォーマーなどは、基本的な安全装備であり、忘れずにバッグに入れておかなければならない。
1週間から10日の旅であれば、それほど多くのものは必要ではない。1人あたりズボン3本、Tシャツ4枚、スエットシャツ、替えの下着、ソックス、通気性のよいテクニカル・ファブリックを使ったアンダーシャツ2枚などだが、それらはすべて旅先で洗濯ができるものにする。レジャー用のビーチサンダルと、それぞれの予備の靴も入れておこう。
アドベンチャー・トリップでも女性らしさを忘れたくないなら、さまざまな組み合わせが楽しめるドレス、サンダル、トップスやボトムスを加えよう。
バニティケースとテクニカル・アクセサリー
理想的なトイレタリー・キットとは、最低限のものである。すなわち歯ブラシ、デオドラント、医薬品、そして基本的ないくつかのメーク用品。シャンプーやボディウォッシュは、ホテルに用意されているものを活用した方が良いだろう。
マイクロファイバー製のタオルは、かさばらずに使い勝手が良い。
電気製品(携帯電話、カメラ、タブレット、電子書籍リーダーなど)と充電ケーブルも持っていかなければならないだろう。
最後に、少しスペースを必要とするが、忘れてはいけないものは2人分のレインウェアだ。天候条件が悪化したときに体を守ってくれる、防水ジャケット とズボンである 。
すべてのものを所定の場所に
さて、もっとも難しい場面にさしかかってきた。持っていく品物をどこに収納するのかを決めなければならない。
まずはタンクバッグから取りかかろう。旅において手放してはいけない、本当に大事なものをここに入れる。スマートフォン、財布、証明書類、カメラ、ライナーグローブ、サングラス、ネックウォーマーなどだ。休憩時に盗難に遭わないよう、バイクから取り外して携行する唯一のものがタンクバッグであることを忘れないように。
トップケースにはレインウェアに加え、いくつかのメンテナンス用工具、シューズ、虫刺されの塗り薬などを入れておくことができる。
サイドバッグには残りのすべてを入れておくのだが、1つ注意しなければならない。バランス維持のため、サイズに関わらず左右の重量配分を均等にすることだ。
あとは皆様次第である。
結局のところ、準備もバイカー魂の一部。出発前から旅は始まっているのだ。