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SBK第13戦のインドネシア・ラウンドでスコット・レディングが2度の表彰台を獲得して2021年シーズンを終了、マイケル・リナルディはレース2で素晴らしい巻き返しを見せたものの最終ラップでクラッシュ

2021スーパーバイク世界選手権(SBK)の最終戦となる第13戦のレース1とレース2が、11月21日にインドネシアのマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで開催された。最終戦の結果、Aruba.it Racing - Ducatiチームのスコット・レディングはライダーズ・ランキング総合3位、マイケル・ルーベン・リナルディは5位でシーズンを締めくくった。SBKワールド・チャンピオンは、トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)が獲得した。 

土曜日の午後にサーキットを襲った集中豪雨により、レース・ディレクションは、すべての予定をキャンセル。スケジュールを変更して、日曜日のスーパーポール・レースの代わりにレース1を開催することを決定した。しかし、日曜日のレース2の直前にも同じ状況が繰り返され、スタートが1時間延期された後、12周に短縮されてレース2が開催された。

集中的にレースが行われた日曜日に、スコット・レディングは、レース1を3位、レース2を2位でフィニッシュして、両レースともに表彰台に登壇した。 
チームメイトのマイケル・ルーベン・リナルディにとっては、土曜日のスーパーポールで発生したテクニカル・トラブルにより、困難な週末となった。リナルディは、最初のタイムアタックをXタイヤで行ったが、その後はサーキットに復帰することができず、2セットの予選用Qタイヤのアドバンテージを活かすことができなかった。 

レース1

P3 - まずまずのスタートを切ったスコット・レディングは、最初のコーナーを2番手で通過。その後の数周で、トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)、ジョナサン・レイ(カワサキ)、アクセル・バッサーニ(ドゥカティ)と表彰台争いを展開。レース中盤からハードにプッシュを開始して、その2周後にはトップを走行。しかし、その後、フロントタイヤのグリップが低下して勝利を逃したものの、3位でフィニッシュして表彰台を獲得した。
P12 - 予選でテクニカル・トラブルが発生したマイケル・リナルディは、5列目(14番グリッド)から素晴らしいスタートを切ると、すぐにポジションを7つ挽回。その後、バッサーニを捉えて6番手に浮上。しかし、次のコーナーでミスを犯してポジションを落とし、最終的に12位でフィニッシュした。 

レース1結果

P1 – ジョナサン・レイ(Kawasaki)
P2 - トプラク・ラズガットリオグル(Yamaha)
P3 - スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducati)
P4 - アンドレア・ロカテッリ(Yamaha)
P5 - アクセル・バッサーニ(Ducati)
P12 - マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducati)

レース2

P2 - スコット・レディングはジョナサン・レイと素晴らしいバトルを展開。最終ラップではレディングがリードしていたものの、残り3つの目のコーナーでレイの反撃を受け、2位でチェッカーを受けた。
DNF - マイケル・リナルディは素晴らしい巻き返しを見せ、ポジションを大幅にアップ。リナルディの目標は、ロカテッリの前でフィニッシュして、SBKチャンピオンシップの最終順位で4位となることだった。リナルディは残り3周でロカテッリをオーバーテイクすることに成功。しかし、ギャップを広げるためにプッシュした際に、ドゥカティ・パニガーレV4 Rのコントロールを失い、クラッシュしてリタイアとなった。ピットに戻ったリナルディは、医療スタッフの同意を得て、念のためメディカル・チェックを受けた。

レース2結果

P1 – ジョナサン・レイ(Kawasaki)
P2 - スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducati)
P3 - マイケル・ファン・デル・マーク(BMW)
P4 - トプラク・ラズガットリオグル(Yamaha)
P5 - トム・サイクス(BMW)
DNF - マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducati)

スコット・レディングに感謝

ドゥカティは、過去2年間、Aruba.it Racing-Ducatiチームに大きな感動を与えてくれたスコット・レディングに心から感謝するとともに、今後の活躍を祈っている。イギリス人ライダーのレディングは、合計12勝、37回の表彰台を獲得し、2020年はライダーズ・ランキング総合2位、2021年は3位でシーズンを終了した。 

ドゥカティ・ファンに愛されたチャズ・デイビスが引退

SBK通算265のレースに出場。ドゥカティとともに過ごした8シーズンで28回の優勝(通算32勝)、89回の表彰台(通算99回)に登壇し、ライダーズ・ランキング総合2位を3回、3位を2回獲得。これは、このレースでスーパーバイク世界選手権から引退するチャズ・デイビスが達成した偉大な記録である。デイビスは、Aruba.it Racing - Ducatiチームと非常に強い絆で結ばれてきた。チャズ・デイビスは、チームおよびドゥカティスタにとって特別な存在であり、いつまでも記憶に残るライダーである。数多くの感動を与えてくれたデイビスに感謝したい!

スコット・レディング(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #45) 3位/2位
「今日は、とくにレース2で、ジョナサンとのバトルを楽しむことができた。この2年間、素晴らしい仕事をしてくれたチーム・メンバーに感謝したい。Aruba.it Racing - Ducatiチームとドゥカティは、僕にとって大きな家族のような存在だ。チームのピットクルー、ホスピタリティ・エリアのスタッフ、優勝できるマシンを仕上げてくれたボルゴパニガーレのスタッフ全員に感謝したい。今日は僕にとって非常に感慨深い日となった。ドゥカティ・チームに加わったとき、すべての人々が僕を心から歓迎してくれた。そして、僕は最善を尽くしてきたので、今日という日を落ち着いて迎えることができた。来シーズンからは、新しい冒険に乗り出すことになるが、すべてのチーム・スタッフは、これからも僕にとって特別な存在であり続けるだろう」

マイケル・リナルディ(Aruba.it Racing - Ducatiチーム #21) 12位/リタイア
「最終戦がこのような形で終了して本当に残念だ。今日のレースでは、ランキング4位になれるようにベストを尽くした。5列目からのスタートとなり、非常に厳しい状況だったが、辛抱強く、ラップごとにポジションを挽回していった。レース2では、なんとかロカテッリをオーバーテイクして、彼のアタックを退けながら、ギャップを広げようとしたときに、突然リアタイヤのグリップを失ってしまった。今シーズン、素晴らしい仕事をしてくれたチームに感謝したい。僕たちは多くのことを学んできたので、この経験は必ず2022年シーズンに活かせると思う」