New Panigale V4

The Science of Speed

2020年モデルのパニガーレV4は、パフォーマンスがさらに向上し、一般ライダーでもプロフェッショナルなライダーでも、サーキット・ライディングをさらなる次元へと昇華させています。数多くの改良が施されたことにより、よりユーザーフレンドリーで快適性が向上する一方で、サーキットでは、個々のラップだけでなく、セッション全体でさらに速いラップタイムを刻むことが可能になっています。 

エアロパックにより、防風効果が高まり、車両全体の安定性が向上し、ライダーは自信をもってバイクをコントロールできるようになっています。また、フロント・フレームの剛性を変更することで、極端なリーンアングルにおけるフロント・エンドの“フィール”を向上させています。ドゥカティおよびドゥカティコルセのエンジニアは、世界中のお客様とスーパーバイク世界選手権(SBK)から得られたフィードバックやデータを、徹底的に解析しました。その結果、エアロダイナミクス、シャシ、電子制御システム、ライド・バイ・ワイヤのマッピングに対する一連のアップデートが実施されました。これらの変更により、安定性とターンイン速度が向上し、コーナリングがより容易になり、ライダーが自信を持ってスロットル・コントロールを行うことができるようになりました。

“S”バージョンには、オーリンズ製のイベントベース電子制御システムが装備されています。これは、第2世代のオーリンズ製Smart EC(Electronic Control)システムを使用し、IMU 6Dのデータを最大限に活用します。

The Panigale V4 on stage at the DWP2020

ドゥカティ社CEOクラウディオ・ドメニカーリが語る2020年モデルのPanigale V4(英語)

カラー

ボディ:ドゥカティ・レッド フレーム:ダークグレイ ホイール:ブラック
¥ 2,772,000 i

カラー

ボディ:ドゥカティ・レッド フレーム:ダークグレイ ホイール:ブラック
¥ 3,442,000 i
排気量
1,103 cc
最大出力
157.5 kW (214 ps) @ 13,000 rpm
最高トルク
124.0 Nm (12.6 kgm) @ 10,000 rpm
シート高
835 mm
乾燥重量
175 kg
テクニカルスペック
排気量
1,103 cc
最大出力
157.5 kW (214 ps) @ 13,000 rpm
最高トルク
124.0 Nm (12.6 kgm) @ 10,000 rpm
シート高
835 mm
乾燥重量
174 kg
テクニカルスペック
Panigale V4
Panigale V4 S
フロント・サスペンション
ショーワ製 43mm径 BPFフォーク
オーリンズ製 43mm径 NIX30、オーリンズ製スマート EC 2.0イベントベース・モード付
リア・サスペンション
ザックス製ショック
オーリンズ製 TTX36、オーリンズ製スマート EC 2.0イベントベース・モード付
ステアリング・ダンパー
ザックス製
オーリンズ製
レーシングスタイル・ハンドグリップ
-
リチウムイオン・バッテリー
-
ホイール
アルミニウム合金鋳造ホイール
マルケジーニ製アルミニウム鍛造ホイール
フロント・マッドガード
Ducati Red
Black
乾燥重量
175 kg
174 kg
車両重量
198 kg
195 kg

コンフィギュレーターを使用してパニガーレV4をカスタマイズする

新たなデザインが、パニガーレV4の卓越したパフォーマンスを象徴。ドゥカティ・パフォーマンス製アクセサリー・パッケージを選択して、モーターサイクルをカスタマイズする。

コンフィギュレーター
コンフィギュレーター

ディーラーに連絡する

ご希望のスモデルを選択し、詳細について最寄りのディーラーに問合せる。

ドゥカティコルセによる空力パッケージ

ドゥカティコルセとドゥカティ・スタイル・センターが共同開発したパニガーレV4 MY2020のエアロダイナミクス・パッケージは、パニガーレV4 Rの空力デザインを反映しています。その結果、パニガーレならではのスタイルを踏襲しながら、ドゥカティ・スーパーバイク・ファクトリー・マシンのニーズも完全に満たすフェアリングが完成しました。 

MotoGPの場合と同様、空力特性の練り込みは一連のCFD(コンピューター流体力学)研究に始まり、形状の試作からフルスケールの風洞モデルの製作に至ります。 

ドゥカティ・パニガーレV4のエアロダイナミクス・パッケージには以下が含まれます。

  • 大型フロント・スクリーン、ヘッドライト・フェアリング、サイド・フェアリング
  • さらに効率的にラジエーターに冷却エアを導くラテラル・ベント
  • フロント・ウイング 

新しいウィンドスクリーンはより高く、より鈍角になり、ライダーのヘルメットと肩の上部周辺にエアフローが当たりにくくなっています。ウィンドスクリーンは、より高く、幅広くなったヘッドライト・フェアリングと組み合わされ(片側で+15mm)、“アーム・シールド”として知られる、ストレート走行時に腕や肩へかかる空気抵抗が低減されています。

サイド・フェアリングは、ライダーに対する空気の影響を減らしつつ、空力効率を最大化するという2つの目的を達成するため、サイズが大幅に拡大されました(片側で+38mm)。

ボディサイドを見ると、パニガーレV4のスタイリッシュなエアベントは、より効率的な形状に変更され、ウォーター/オイル・ラジエーターを通過するエアの速度がそれぞれ6%16%増加しています。

フロント・ウイングは、MotoGPのレギュレーションによって形状に制限が加えられる前に設計され、デスモセディチGP16に装着されていたウィングからヒントを得ています。そのため、パニガーレV4に装着されているウィングは、MotoGPで現在使用されているウィングよりもさらに効果的に機能します。

このモノプレーンのシングル・エレメント・ウィングは、台形レイアウトとなっており、根元から先端にかけて徐々に細くなっています。ウィングのパフォーマンスは、縦方向に配置されたストレーキと、表面を流れるエアを“保護する”ウィングレットによってさらに引き上げられています。必要な強度と剛性を確保するために、パニガーレV4のウィングは、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂で作られています。 

フェアリングのデザインと連携するウィングによって、モーターサイクル全体のダウンフォースが向上しています(270km/hで+30kg)。ダウンフォースが増加したことにより、高速走行時におけるフロント・ホイールの“浮き上がり”や、ウィリーの傾向が抑制されます。さらに、ターンイン・ポイントとコーナーにおけるブレーキング時の安定性が向上します。 

安定性が高まった結果、ステアリング・トルクはわずかに増加しますが、その分、バイクの挙動が安定することによってラップタイムを短縮することができます。電子システムの介入は最低限に抑え込まれ、コーナリングの開始ぎりぎりまでスロットルを開け、ブレーキングを遅らせることが可能になります。

トップ・パフォーマンスを実現する新たな変更点

パニガーレV4 MY2020は、新しいトルク・デリバリー・コントロール・ロジックと共に、特別に開発されたライド・バイ・ワイヤ(RbW)マッピングを搭載しています。サーキット走行専用のRbWマッピングにより、ライダーの要求と提供されるトルクが、より理想に近い状態に調整され、スロットルに対する反応が、よりスムーズで予測可能なものになっています。新しいトルク・デリバリー・コントロール・ロジックにより、コーナリング中およびコーナー出口において、ライダーは希望通りのスロットル開度を維持しながら、安定したコーナリングを行うことが可能です。さらに、1~3速ギアにおけるトルク曲線は、選択されたライディング・モードによって変化するため、加速時におけるスタビリティ・ロスを最小限に抑えます。

MotoGPパフォーマンス

デスモセディチ・ストラダーレは、サーキットにおける優れたパフォーマンス公道走行に必要なあらゆる条件を兼ね備えています。公道走行で多用する中速域のトルクを最大化し、低回転域におけるトルクとパワーを向上させるため、排気量がMotoGPエンジンよりも若干引き上げられ、1,103ccに設定されています。その結果、このエンジンは、155kW(210ps)@13,000rpmを超える最高出力と、120Nm(12.2kgm)@8,750~12,250rpmを超える最大トルクを発生し、ユーロ4規制に適合しています。

レーシング・アーキテクチャー:公道&サーキット

このエンジンのボア(81mm)は、デスモセディチGPに搭載されているユニットと同じです。これは、MotoGPのレギュレーションで許容されている最大寸法です。さらに、4気筒スーパースポーツ・セグメントでも、最大の寸法となっています。

これに対して、ストローク(53.5mm)は、公道走行時により高いトルクを発生し、最高エンジン回転数を下げるため、デスモセディチGPエンジンよりも長く設定されています。

デスモセディチGPと同じボアを採用することによって、パワーを生み出すためのあらゆる流体力学(バルブ、インテーク・パイプ、スロットル・ボディを通過するエアの流れ)が、MotoGPマシンのエンジンと非常に近いものになっています。 

90°V型4気筒のレイアウトは、エンジンを非常にコンパクトに設計して、マスを集中化させ、モーターサイクルとエンジンをより良く統合させることが可能になります。デスモセディチ・ストラダーレは、MotoGPマシンと同じように、フロント・シリンダーを42°後方に傾けてシャシに搭載されています。これにより、重量配分が最適化され、ラジエーター面積を拡大して、スイングアームのピボットを前方に移動させることが可能になりました。

90°V型4気筒エンジンでは、バランサーシャフトを使用しなくても一次振動を相殺することができるため、シャフトを装着することによる重量増やパワーの損失を避けることができます。 

可変高インテーク・ファンネル&メインテナンス

可変高インテーク・ファンネルにより、すべての回転域でシリンダー充填効率を最適化することが可能になり、パワー・デリバリーとライダビリティの面で大きなメリットをもたらしています。楕円スロットル・ボディには、2本のインジェクターが組み込まれており、スロットル・バタフライの上下に設置されています。 

デスモセディチGPエンジンをベースに開発されたこのユニットは、公道走行で必要な耐久性を得るため、製造技術、素材、補助コンポーネントのレイアウトを見直すことによって、24,000kmという長いメインテナンス間隔(デスモ・サービス)を実現し、ユーロ4規制に適合し、高い生産能力を達成しています。 

V型エンジン

90°V型4気筒のレイアウトは、ドゥカティが目指すスポーティなモーターサイクル・エンジンの究極の姿です。MotoGPマシンのデスモセディチGPにも、同じレイアウトのエンジンが搭載されているのは、決して偶然ではありません。

Read more
コンパクト化

一般的な直列4気筒エンジンと比較して、V型エンジンは横幅をコンパクトに設計できるため、マスを集中化させて、フロントエンドの重量を削減することが可能になります。さらに、クランクシャフトの長さも短いため、ジャイロスコープ効果もより小さくなります。これらすべての要素が、運動性能にプラスの効果をもたらし、コーナーで車体を切り返すときの、より軽く俊敏な挙動を生み出しています。

Read more
エンジンとシャシの統合

エンジンとシャシを最適に統合することは、すべてのドゥカティ製モーターサイクルに共通する基本的なコンセプトです。そのため、デスモセディチ・ストラダーレは、MotoGPマシンと同じように、フロント・シリンダーを42°後方に傾けてシャシに搭載されています。これにより、重量配分が最適化され、ラジエーター面積を拡大して、スイングアームのピボットを可能な限り前方に移動させることが可能になります。

Read more
デスモドロミック・システム

すべてのドゥカティ製エンジンと同様、デスモドロミック・システムは、デスモセディチ・ストラダーレが最高のパフォーマンスを発生するための重要な要素となっています。デスモセディチ・ストラダーレのデスモドロミック・システムは、設計を完全に見直してコンポーネントを小型化することによって非常にコンパクトなヘッドを実現し、これまでにないレベルの洗練性と軽量化を実現しています。

カウンター・ローテーティング・クランクシャフト

一般的なモーターサイクルの場合、クランクシャフトとホイールの回転方向は同一です。しかし、MotoGPの場合、ホイールと逆方向に回転するカウンター・ローテーティング・クランクシャフトが広く使用されています。ドゥカティのエンジン・スペシャリストは、モータースポーツの世界に適用したのと同じ理由で、このレーシングマシンのテクニカル・ソリューションを採用しました。実際、このソリューションには、物理における2つの側面に関連する利点があります。それらは、ジャイロ効果と慣性です。

Read more
“ツインパルス”点火順序

70°のクランクピン・オフセットと90°のVバンク角により、あたかも2気筒ユニットのような点火シーケンスが生み出されています。ドゥカティでは、この独特な点火順序を“ツインパルス”と呼んでいます。この点火シーケンスの特徴は、左側の2気筒が短い間隔で点火し、同様に、右側の2気筒も短い間隔で点火するという点です。タイミングチャートにおける点火ポイントは、0°、90°、290°、380°となります。そのため、このエンジンは、MotoGPのデスモセディチを彷彿とさせるV4サウンドを奏でます。

Read more
楕円スロットル・ボディ

各スロットル・ボディには、2本のインジェクターが組み込まれており、低負荷域ではスロットル・バタフライに近い方のインジェクターが機能します。その一方で、最大のパフォーマンスが要求される領域では、その上に設置されているもう一つのインジェクターが作動します。各シリンダーバンクのスロットル・ボディは、それぞれ専用の電気モーターで駆動されます。フル・ライド・バイ・ワイヤ・システムにより、可変吸気システムは、複雑な制御ストラテジーを完璧に実行し、選択されたライディング・モードに応じたエンジン“フィール”の変更を可能にしています。

マグネシウム:最先端の素材

マグネシウムは、軽量な金属素材の中でも特別な存在です。マグネシウム合金は、モータースポーツの世界で広く採用されています。デスモセディチ・ストラダーレは、シリンダーヘッド・カバー、オイル・サンプ、ジェネレーター、クラッチをはじめとして、数多くの部品にマグネシウム合金を使用しています。この素材は、技術面だけでなく、印象的なスタイルの創出にも役立っています。

アルミニウム:優れた耐久性と軽量性

クランクケースは、重力鋳造アルミニウム製で、水平方向に分割・結合されています。アッパー・クランクケース・ハーフには、優れた耐摩耗性と摩耗の低減を実現した、4つのアルミニウム製ニカジルコート・シリンダー・ライナーが組み込まれています。

重量

ドゥカティコルセとの緊密な共同作業により、軽量かつコンパクトで、ハイパフォーマンスなエンジンが完成しました。デスモセディチ・スタラダーレの単体重量は64.5kgで、1,285ccのL型2気筒スーパークアドロ・エンジンよりもわずか2kg重いだけです。

ピストン

ライナー内部を摺動する81mm径のピストンには、2本の低摩耗コンプレッション・リングと1本のオイル・リングが装着されています。ピストンは、アルミニウム成形品で、“ボックス・イン・ボックス”テクノロジーが採用されています。このテクノロジーは、ピストンのスカート高とピストン上面の肉厚を薄くすることが可能で、必要な強度と剛性を確保しつつ、磨耗や慣性負荷を低減する役割を果たしています。

圧縮比

圧縮率は非常に高い14:1に設定されています。この値も、レースを起源とするこのエンジンの特徴を表しています。ピストンは、中心間距離が101.8mmの鍛造スチール製コンロッドに連結されています。

DQS アップ/ダウン:レーシングマシンのようなシフトチェンジを実現

高い完成度を誇る6速ギアボックスは、ドゥカティ・クイックシフトEVO(DQS EVO)を採用することによって、革新的な進化を遂げています。このシステムは、スロットルを開けたままの状態で、シフトチェンジを行うことができます。さらに、DQS EVOでは、シフトアップとシフトダウンの際に、異なる作動ロジックを採用しています。スリッパー・クラッチとエンジン・ブレーキ・コントロール・システムを統合することにより、サーキット走行でも圧倒的なパフォーマンスを発揮します。

スリッパー・クラッチ

プログレッシブな特性を備えた湿式クラッチは、優れたトルク伝達機能と快適な乗り心地を両立させています。サーキット走行など、急激なシフトダウンによる強力なエンジン・ブレーキが発生する状況において、スリッパー・クラッチはリアの挙動を安定させ、コーナー進入時のアグレッシブなブレーキングの際に、優れたコントロール性を提供します。

セミ・ドライサンプ潤滑

MotoGPエンジンと同様、デスモセディチ・ストラダーレにもセミ・ドライサンプ・システムが装着されています。これにより、いかなる状況であっても、すべての稼動パーツに対して効率的なオイルの供給と回収が行われます。

Read more
冷却システム

前後のシリンダーバンク間に設置されたウォーターポンプは、一連のギアで駆動されるシャフトによって作動します。ウォーターポンプは、冷却回路のサイズを可能な限り小さくし、効率を高め、エンジン重量を最適化するように設計されています。

メインテナンス

これほど高性能なエンジンにもかかわらず、バルブクリアランスの検査と調整(デスモ・サービス)間隔は24,000kmで変更されていません。通常のメンテナンス間隔も、従来と同じ12,000km/12か月毎に設定されています。

MY2020の変更点

パニガーレV4 MY2020におけるシャシの主な変更は、フロント・フレームに対して実施されています。ドゥカティコルセ仕様に従って製作されたシャシは、より高い重心、スイングアームの垂れ角の増加、サスペンション・ストロークの有効活用に焦点を絞った特別なサスペンション・セットアップを特徴としています。これらの変更により、コーナーへの進入がより容易になり、コーナー頂点への到達時間がより早くなり、路面のくぼみやうねりをより効果的に吸収し、より自然な姿勢でコーナーから立ち上がることができるようになりました。

ドゥカティコルセ仕様のフロント・フレーム

2020年モデルのフロント・フレームは、基本的にパニガーレV4 Rと同じものが採用されていますが、より軽量になると同時に、側面が機械加工されています。これによって、ドゥカティコルセがスーパーバイク世界選手権(SBK)のために設定した剛性目標を確実に達成し、さらなる軽量化も実現しています。

フレームの柔軟性が向上することで、サーキット走行時におけるタイヤへの負担が減少し、最大リーンアングルにおけるフロント・エンドの“フィール”が向上しています。

パニガーレV4のシャシは、フロント・フレームに加え、軽量マグネシウム製フロント・サブフレームおよびチル鋳造アルミニウム製シート・サブフレーム(上部はフロント・フレームに、下部はリア・シリンダー・バンクのヘッドにボルト固定)によって構成されています。

より高い重心と増加したスイングアーム垂れ角

フォーク・マウントは4mm下げられ、サスペンションには5mm短くなったリンク・ロッドが装着されています。これらの変更により、モーターサイクルの重心が5mm高くなっています。その結果、素早くコーナーに進入し、より早くコーナー頂点に到達できるようになりました。

リア・エンドが高くなったことにより、チェーンプル角度(チェーンの引っ張り角度)も大きくなります。これにより、アンチ・スクワット効果効果が得られるため、加速時の安定性が向上します。

ステアリング・ジオメトリーは、従来通り、キャスター角が24.5°、トレールが100mmに設定されています。

モーターサイクルのバランスを改善

パニガーレV4は、スプリング・プリロードと伸び側/縮み側の減衰力を調整可能な、フル・アジャスタブル・タイプのショーワ製43mm径ビッグ・ピストン・フォーク(BPF)を採用しています。フォーク本体には、ブレンボ製ラジアルキャリパー・マウンティングを備えたクローム・スライダーが収まっています。さらに、ザックス製ステアリング・ダンパーも装備しています。リアには、フル・アジャスタブル・タイプのザックス製ショック・アブソーバーが採用され、その片側は、鍛造アルミニウム製ブラケットを介してデスモセディチ・ストラダーレ・エンジンに固定されています。

パニガーレV4 Sでは、上記に代わり、オーリンズ製NIX-30フォークとオーリンズ製TTX36リア・ショック・アブソーバー、イベントベースのオーリンズ製ステアリング・ダンパーが装備されています。“S”バージョンのサスペンションとステアリング・ダンパーの制御は、第2世代の電子制御システム、オーリンズ製Smart EC 2.0を介して行われ、新開発されたOBTi(Objective Based Tuning Interface)も搭載しています。

どちらのバージョンでも、フロント・フォークと片持ち式スイングアームのスプリングは、従来よりも柔らかく設定されているため、アスファルトのくぼみやうねりを効果的に吸収し、サスペンション・ストロークをより効率的に使用することができます。フロント・フォークの剛性を下げてより高いプリロードと組み合わせることにより、ブレーキング中のダイブ・コントロールが容易になり、特に一般ライダーにとっては、より簡単で直感的なターンインが可能になっています。

ホイール&タイヤ

パニガーレV4には鋳造アルミニウム製5本スポーク・ホイールが、パニガーレV4 Sには鍛造アルミニウム合金製3スポーク・ホイールが装着されています。 

タイヤは、ピレリ製ディアブロ・スーパーコルサSPタイヤで、サイズはフロントが120/70 ZR17、リアが200/60 ZR17です。ディアブロ・スーパーコルサSPの最新バージョンである200/60 ZR17タイヤは、スーパーバイク世界選手権(SBK)の定番スリック・タイヤとして有名です。このタイヤは、レーシング・レプリカタイヤにおけるパイオニア的存在です。 

バイ・コンパウンド・デザインを採用した革新的なリア・タイヤ・プロフィールにより、最大リーンアングルにおける接触面が最大化されされています。このタイヤは、ショルダー・ゾーンに、レーシング・スリックで使用されているものと同じSC2コンパウンドを使用して、レース・グレードのグリップを提供しますが、公道走行に必要な強度と多用途性も確保しています。 

フロント・タイヤはさらに開発が進み、リア・タイヤと調和するように設計されています。新しいフロント・プロファイルを採用したことにより、ハンドリングが最適化され、路面からのフィードバックが改善され、安心感が向上したことに加え、グリップ・ロスをより容易に予測することが可能になっています。さらに、ディアブロ・スーパーコルサSPタイヤのトレッドは、サーキットにおけるパフォーマンスを最適化し、摩耗を減らし、より強い横方向への力に適切に対応することを目的とした、“フラッシュ”と呼ばれる狭い溝を備えています。 

ブレンボ製Stylema®モノブロック・キャリパー付ブレーキ・システム

パニガーレV4シリーズには、高性能なM50キャリパーをさらに進化させた、ブレンボ製Stylema®モノブロック・キャリパーが装着されています。

ソリッド・アルミニウム合金ブロックから機械加工されたStylema®キャリパーには、ボディとアタッチメント・ブッシュが小型軽量化されています。これにより、このキャリパーは、M50と比較して見た目にもコンパクトになり、剛性に影響を与えることなく各キャリパーを70g軽量化しています。また、内部ベンチレーションが改善されたことにより、放熱性がさらに高まっています。

Stylema®キャリパーは、剛性が非常に高いため、優れた油圧効率を提供します。これによって、優れたブレーキ・レスポンスを実現し、ブレーキ・レバーのストロークが短くなり、卓越した“ブレーキ・フィール”を提供します。

直径30mmのピストンをそれぞれ4本装着するデュアル・キャリパーは、330mm径のダブル・ディスクと組み合わされ、力強い制動力を生み出します。リア・ブレーキは、245mmシングル・ディスクと2ピストン・キャリパーの組み合わせによって構成されています。ブレーキ・システムは、超軽量のボッシュ製9.1MP制御ユニットを採用した、コーナリングABS EVOシステムによってサポートされています。

最新世代のエレクトロニクス

パニガーレV4は、パフォーマンス面における新たなベンチマークというだけではなく、アクティブ・セーフティとダイナミクス・コントロールの分野でも新たな基準を確立しています。これには、モーターサイクルのロール、ヨー、ピッチングアングルなどの動きを瞬時に検知する6軸慣性プラットフォーム(6D IMU - 慣性測定ユニット)を活用した最新鋭のエレクトロニック・パッケージが中心的役割を果たしています。

パニガーレV4のエレクトロニクス・パッケージは、走行に関するあらゆる面を制御する機能を備えています。各システムは、スタート/加速/ブレーキング、トラクション、コーナリングやコーナーからの立ち上がりをサポートします。 

  • コーナリングABS EVO
  • ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)EVO 2
  • ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)
  • ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)EVO
  • ドゥカティ・パワー・ローンチ(DPL)
  • ドゥカティ・クイック・シフト・アップ/ダウン(DQS)EVO 2
  • エンジン・ブレーキ・コントロール(EBC)EVO
  • ドゥカティ・エレクトロニック・サスペンション(DES)EVO

これらのシステムの作動パラメーターは、パニガーレV4の3つのライディング・モードに合わせて予め設定されています。ライダーは、ライディング・スタイルに合わせてパラメーターを調整したり、デフォルト設定に戻したりことができます。DTC、DWC、DSC、EBCの制御レベルは、左側のスイッチギアを操作して簡単に調整することができます。

ドゥカティの新しいライディング・モード戦略

パニガーレV4のパフォーマンスは、ライダーの好みや、サーキット/路面、天候条件に合わせて変化させることができます。ライディング・モードを変更すると、エンジン特性、電子制御パラメーターに加え、“S”および“スペチアーレ”バージョンではサスペンションのセットアップも瞬時に変更することができます。ライダーは、ライディング・スタイルに合わせてパラメーターを調整したり、デフォルト設定に戻したりことができます。

レース・ライディング・モード

名前が示す通り、レース・ライディング・モードは、グリップ・レベルの高いサーキットにおいて、経験豊富なライダーがパニガーレV4のポテンシャルをフルに引き出せるように開発されたものです。レース・モードを選択すると、214psの最高出力が発揮され、ライド・バイ・ワイヤのスロットル・レスポンスはダイレクトな設定となり、“S”および“スペチアーレ”バージョンでは、サスペンションもパフォーマンス重視の非常に硬い設定になります。レース・モードでは、安全性を損なうことなく、エレクトロニクスの介入レベルが低く設定されます。たとえば、最大のブレーキ性能を実現するため、ABSは前輪のみに介入し、コーナリング機能は常に有効な状態に維持されます。 

スポーツ・ライディング・モード

このモードを選択すると、エンジンの最高出力は214psに設定されます。ライド・バイ・ワイヤのスロットル・レスポンスはスポーティでダイレクトな設定となり、“S”および“スペチアーレ”バージョンでは、サスペンションのセットアップもスポーティな設定となります。電子制御システムの設定により、経験の少ないライダーでも、スポーティな走りを楽しむことができます。例えば、スポーツモードでは、スライド・バイ・ブレーキ機能が有効になるため、ライダーはコーナーで安全にドリフト走行を行うことができます。ブレーキング時のリア・ホイール・リフト検出機能はオンになり、コーナリングABSは、コーナリング・パフォーマンスを最大化するように設定されます。

ストリート・ライディング・モード

公道走行時に推奨されるモードです。モードでは、エンジンの最高出力が214psに設定され、ライド・バイ・ワイヤのスロットル・レスポンスは扱い易いプログレッシブな設定となります。“S”および“スペチアーレ”バージョンでは、サスペンションのセットアップは、荒れた路面に最適な設定となります。電子制御システムは、グリップを確保して、最大の安全性を確保するように設定されます。 

コーナリングABS EVO

モーターサイクルが傾いている場合でも介入を可能にするコーナリングABSシステムは、新しい介入ロジックとコントロール・タイプを導入して、大幅にアップグレードされました。

Read more
ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)EVO 2

新しいドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)EVO 2の制御ストラテジーは、MotoGPマシンのドゥカティ・デスモセディチGPからフィードバックされたもので、パニガーレV4 RとV4 R SBKにも採用されています。

Read more
ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)

6D IMUの採用によって、ドゥカティ・スライド・コントロール(DSC)の導入が可能になりました。ドゥカティコルセと共同開発したこのシステムは、ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)EVOに追加されています。

Read more
ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)EVO

パニガーレV4には、最新バージョンのドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)EVOも搭載されています。このシステムは、ボッシュ製6軸慣性測定ユニット(6D IMU)から提供されるデータを使用して、ウィリーの発生を制御しながら、最大の加速を簡単かつ安全に実現します。DWC EVOは、以前のバージョンよりも精密にウィリーの発生を検知し、ライダーの入力により速く反応して、より正確な制御を行います。

ドゥカティ・パワー・ローンチ(DPL)

この3レベル・システムは、ライダーがクラッチ操作に集中するだけで、最高の発進加速を実現します。使い方は、まずシステムをオンにして、クラッチを握り、ギアを1速に入れ、スロットルを全開にします。

Read more
ドゥカティ・クイック・シフト・アップ/ダウン(DQS)EVO 2

パニガーレV4用に開発されたアップ/ダウン機能付きDQS EVO 2は、リーンアングルのデータを使用して、コーナリング中にシフトする際のバイクの安定性を最大化します。

Read more
エンジン・ブレーキ・コントロール(EBC)EVO

エンジン・ブレーキ・コントロール(EBC)システムは、極限状態のターンインで、デスモセディチ・スタラダーレのエンジン・ブレーキが激しくかかった状態でリアタイヤに作用する力をバランスさせることで、マシンの安定性を確保してライダーをサポートします。

Read more
ドゥカティ・エレクトロニック・サスペンション(DES)EVO

“S”および“スペチアーレ”バージョンには、オーリンズ製のイベントベース電子制御システムが装備されています。これは、第2世代のオーリンズ製Smart EC(Electronic Control)システムを使用し、IMU 6Dのデータを最大限に活用することに加えて、よりユーザー・フレンドリーな新しいOBTi(Objective Based Tuning Interface)インターフェイスを備えています。

Read more
ドゥカティ・ラップ・タイマーGPS(DLT GPS)

DLT GPSは、モーターサイクルがフィニッシュラインを越えるたびにラップタイムを自動的に記録して保存し、メーターパネルに表示します。フィニッシュラインの座標は、ターン・インジケーター・ボタンを押すことで設定することができます。

Read more
ドゥカティ・データ・アナライザー+GPS(DDA+GPS)

ドゥカティ・データ・アナライザー+GPS(DDA+GPS)は、記録された特定のデータ項目を表示することで、モーターサイクルとライダーのパフォーマンスを評価することができる機能です。

Read more
ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)

パニガーレV4は、ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)にも対応しています。これにより、ライダーは、Bluetooth機能を介して着信に応答したり、お気に入りの音楽を聴いたり、テキスト・メッセージを受信したりすることができます。

Read more

第2世代のTFTメーターパネル

パニガーレV4には、人目を引くグラフィックスを備えた、明るく高解像度(186.59 PPI - 800xRGBx480)な最新のフルTFT 5インチ・ディスプレイが装備されています。このメーターパネルは、読みやすく、各種機能へ容易にアクセスできることに焦点を当てて設計されています。

メーターパネルの右側には、見やすいバーチャル・タコメーターが設置されています。このタコメーターは、ハイエンド・ラグジュアリーカーからヒントを得ています。デスモセディチ・ストラダーレのタコメーターには、1,000~15,000rpmの回転数が表示されます。指針の下には、“シフト・ライト”として機能するホワイトの軌跡が表示されます。レブリミットが近づくにつれて、このカラーは、ホワイトからオレンジ、そしてレッドへと変化します。

ライダーは2つの異なるレイアウトを呼び出すことができます。“Track”モードは、ラップタイムを強調表示し、タコメーターのスケールはサーキットで多用する回転域がより明確に見えるように変化します。“Road”モードは、ラップタイムの場所にドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)の情報が表示されます(情報が存在する場合)。また、タコメーターは、公道走行に適したものとなります。視認性を改善するために、(デジタル数字による)スピード表示、選択中のライディング・モードおよびギアの表示は、どちらのレイアウトを選択しても位置が変化しません。 

パニガーレV4のメーターパネルには、オドメーター、トリップ1、トリップ2、燃料消費量、平均燃費、トリップ燃料消費量、トリップ時間、平均速度、外気温、ラップON/OFF(“Track”モードでのみ)、プレーヤーON/OFF(“Road”モードでのみ)といった従来からの情報表示のほか、ディスプレイの右下に2つの機能を備えた追加のメニューが設定され、そこに選択中のライディング・モードに関係する情報や、素早く変更可能なDTC、DWC、EBC、DSCのパラメーターが表示されます。また、パニガーレV4は、オートキャンセル式ウインカーも装備しています。このウィンカーは、右折または左折の終了時に自動的にオフになります。誤ってインジケーターを操作した場合でも、一定の距離(モーターサイクルの速度に応じて200~2,000m)を走行すると、自動的にキャンセルされます。

エグゾースト・システム

チタニウム製コンプリート・エグゾースト・アセンブリー。ドゥカティのノウハウが惜しみなく投入されたこのアクラポヴィッチ製エグゾースト・システムは、市場で入手可能な最も先進的なレーシング・アセンブリーです。システムの各セクションは、軽量かつ高い耐熱性を備えた特別なチタニウム合金で製造されているため、モーターサイクル全体の重量を削減することが可能です。このエグゾースト・システムは、標準仕様でも優れた数値を誇るパワー・ウェイト・レシオをさらに高め、息を呑むような加速と伸びをもたらします。ドゥカティコルセの豊富な経験がフィードバックされたこのエグゾースト・システムは、専用のキャリブレーションが施されたエレクトロニクス・システム(DTC、DWC、DPL、スライド・オンデマンド)との完璧な相乗効果により、最高レベルのパフォーマンスを発揮します。

乾式クラッチ・キット 

究極のパフォーマンスが求められるMotoGPマシンと同様、他のV4エンジン搭載モデル にも乾式クラッチが設定されました(パニガーレV4 Rには標準装備)。ビレット・アルミニウム削り出しのこのSTM EVO-SBKクラッチは、ハウジングおよび48歯のディスクセットを備えています。ディスク径は138mmで、9枚のクラッチ・プレートと9枚のフリクション・ディスクから構成され、サーキット走行時の扱い易さを特徴としています。

特に、非常にアグレッシブなシフトダウン時でもスリッパー機能がより効果的に働き、“スロットルオフ時”にも、より滑らかな挙動が実現しています。さらに、カタログから入手可能な、標準仕様とは異なるセカンダリー・スプリングを装着することによって、エンジン・ブレーキのレベルを“機械的に”調整できるという利点もあります。

その他の際立った長所としては、エンジンオイルの抵抗を受けないこと、ディスクの摩耗カスが潤滑回路に混入しないためエンジンオイルの汚れが少なくなるといった点が挙げられます。乾式クラッチは、もっとも情熱的なドゥカティスタにとって、非常にエキサイティングな選択肢となっています。

マグネシウム・ホイール 

印象的な9スポーク・デザインを特徴とする鍛造マグネシウム製ホイールは、ハイパフォーマンスと軽量性を兼ね備えています。このホイール・セットは、シングル・シーター仕様専用にテストが行われ、承認されています。

ハンドグリップ

レースの世界にヒントを得たこれらのハンドグリップは、あらゆるライディング・シーンで優れたグリップを提供します。このグリップは、手の滑りを防ぎ、振動を減らすように設計されています。

 カーボン製タンクカバー

新型パニガーレV4 の燃料タンクに装着する、カーボンファイバー製のカバー。本アクセサリーの仕上げと美しいラインは、スポーツバイクのレーシングルックをさらに強化します。

アルミニウム製アジャスタブル・ライダー・フットペグ

本製品は、ドゥカティコルセの経験とRizomaの優れた生産技術から生まれました。素材は、長期にわたって美しい外観を維持する高品質なアルマイト・アルミニウム合金製です。このフットペグは、複数のポジションに調整可能なため、ライダーは自分の体型やライディング・スタイルに合った最適なポジションを見つけることができます。可倒式のブレーキとギアチェンジ・ペダルを装備し、スリップの際の破損のリスクを最小限に抑えます。また、標準装備されるDQSにも対応し、一般的なシフトパターンにも、レーシングシフト(シフトアップ/ダウンが逆)用に構成することも可能です。非常に要求の高いライダーとって、必須のアクセサリーと言えるでしょう。

Ready to get on track?

ニュースレターのお申し込み

メールアドレスを入力してください。ドゥカティの最新情報やプロモーション情報をお届けます。 個人に合わせた通知を受け取ったり、すべての機能にアクセスするため、いつでも Ducati.com に登録を完了させ、プロフィールを作成することができます。 

プラバシーの取り扱いに同意してください
有効なメールアドレスを入力してください