- 110 ps 最高出力
- 9.4 kgm 最大トルク
- 210 kg 装備重量(燃料を除く)
ほんの2年ほど前、ファッションの世界では、あらゆるトレンドに新しい言葉が生まれているかのようでした。テーマが何であれ、言葉の末尾に「-core」を加えることで、ワードローブの中だけには収まらず、やがて独自のライフスタイルへと広がっていく熱狂を表現していたのです。
その流れが完全に消えたわけではありませんが、ここでの本題はそこではありません。この現象から生まれた数多くの呼び名の中でも、「bikercore」と「motorcore」は間違いなく大きな注目を集め、メディアで何百万回も取り上げられました。(TikTokでは、これが単なる服装の話ではないことを改めて示すように、ヘルメットを着用するときのメイク方法が語られ、最近では女性向けにモーターサイクルを解説するコンテンツも人気を集めています。美容やスキンケアの手順の多さを例に、装備が充実したモーターサイクルと、よりシンプルで装備を抑えたモデルとの違いを説明することもあります。)
しかし実際には、「bikercore」や「motorcore」という言葉が生まれるはるか以前から、そのスタイルは存在していました。「クローム、スピード、レザー。そして背後には轟音。サウンドトラックには『Born to Be Wild』が流れているかもしれない。」
さまざまなステレオタイプをまといながら、今も人々の価値観やライフスタイルを形づくり、世代を超えて夢を抱かせ続けているもの。それが、モーターサイクルという神話です。そしてファッションもまた、たびたびそこからインスピレーションを得てきました。
「それは単に、マーロン・ブランドを思わせる“blouson noir”の話ではない。ジップやフリンジによって無数のバリエーションへと姿を変え、Versace、Moschino、Dolce & Gabbanaといったブランドが、それぞれの時代に手がけてきたものだ」と、Paolo Apiceは2004年7月のVogue Italiaに記しています。
László Benedek監督の映画『The Wild One』(1953年)で、Marlon Brandoが身にまとっていたのは、その後ファッションとモーターサイクルの交差点を探るあらゆる試みに影響を与えることになる一着でした。それが、Irving Schottによって1928年にデザインされ、彼の愛した葉巻ブランドにちなんで名づけられたPerfectoジャケットです。斜めに配置されたポケットと、それまでとは異なり意図的に見せるデザインとされたジップが、このジャケットをファッション史に残るアイコンへと押し上げました。
ラグジュアリーという視点で見れば、ファッションとモーターは常に同じ速度で進んできました。2024年11月、K-POPボーイズグループBtoBのメンバーで、近年ソロ活動をスタートさせたLee Chang-subは、Esquire Koreaの撮影で自身の多面的な個性を表現しました。Ducatiを通じて、そしてDucatiのモーターサイクルとともに、彼は自らが進化していくことの難しさについて語りました。自己表現を通じて、自分の中にあるあらゆる側面に居場所を与えたのです。
さらに1970年代には、L’Officielがファッションと乗り物の親和性に注目した連載を展開していました。当時もっとも人気を集めていたデザイナーの服をまとった社交界の著名人たちを、輝く自動車とともに写し出していたのです。
ある熱心なモーターサイクル愛好家はかつて、当時英国王室御用達の宝飾店だったGarrardに、自身のDucatiのための燃料タンクを特注しました。ブルーのエナメルと金色に仕上げたシルバーで装飾された、特別な一品です。1992年には、Jean Paul GaultierがコルセットとともにAlpinestarsのVictoryブーツをランウェイに登場させました。一方、Thierry Muglerはモーターサイクルのフレームをレザーのビスチェドレスへと変貌させます。このドレスは後に、Beyoncéが2008年の『I Am... Sasha Fierce』で着用しました。Vivienne Westwoodは、二輪を愛する人々の精神を映し出す「live to ride」という言葉をハンドバッグにプリント。2012年には、Miuccia Pradaがクラシックなバイカージャケットを、スタッズや華やかな装飾を施したテーラードコートとして再解釈しました。
その翌年、Hedi SlimaneはSaint LaurentからMotorcycle Jacketを発表し、ロックの反骨精神を象徴するアイテムを新たに生まれ変わらせました。2018年春夏のFentyコレクションでは、RihannaがPumaとコラボレーション。モータースポーツカルチャーから着想を得たショーの最後に、モーターサイクルに乗って登場しました。Maria Grazia ChiuriはD-Air Labとともに、Diorを象徴するBar Jacketを進化させ、プロテクション性能と機能性を融合しました。近年では、BalenciagaとAlpinestarsがアップサイクルレザーを使用したレーシングジャケットを発表し、Demnaはmotorcoreを自身の革新的なクリエイティブビジョンを支える重要な要素として確立しています。Dsquared2は創立30周年を記念し、Ducatiとのコラボレーションによるカプセルコレクションを発表しました。それは、動きから生まれるスタイルを讃えるものでした。このプロジェクトは、ボルゴ・パニガーレがSupremeとのストリートウェア・コラボレーションや、Aldo Drudi Performanceとの、よりテクニカルでパフォーマンス志向のパートナーシップを通じて切り拓いてきた道を受け継ぐものです。
一見すると、これらは単なるスタイル上の引用や、表面的な模倣の試みに見えるかもしれません。しかし、人間のあらゆる表現には、美的な意味が宿っています。そして美的な意味とは、アイデンティティの最も目に見える層にほかなりません。
物事の奥にある理由をあまり考えない人は、サーキットとランウェイには何の共通点もないと思うかもしれません。けれども、バイカーであることを示すために、必ずしもモーターサイクルは必要ではありません。何よりも先に存在するのは、世界に向けて示す姿を通じて表現される、仲間としての帰属意識なのです。
ファッションは、人間の感情と、そこから生まれる政治的な意味を映し出します。反ブルジョワ的なサブカルチャーと大衆的な現象の間を行き来しながら、その物語を伝えてきました。ファッションが常に探求してきたのは、形やボリュームそのものではなく、それらが個人と社会の双方にとって何を意味するのかということです。そして、モーターサイクルカルチャーとの出会いから、ひとつの豊かな非言語コミュニケーションが生まれたのです。
2つのブランド、2つのビジョン、そしてひとつの交点。DucatiとDsquared2が、これまでにないコラボレーションを通じて出会い、ファッションとモーターの境界を再び越えていきます。その答えとして生まれたのが、XDiavel V4からインスピレーションを得た限定カプセルコレクションです。
Made in Italyを象徴する2つのアイコンが、デザインという共通の領域で交わります。DucatiとDsquared2に共通するのは、革新、探求、そして細部への徹底したこだわり。美しさと機能性が、妥協することなく自然に融合しています。
Dsquared2の創立30周年を祝う一環として、ミラノ・ファッションウィークで発表されたこのコレクションは、単なるウェアではありません。それは、ひとつの姿勢です。 スピード、ロード、そして自分らしさを貫く本能を表現した、ウェアとアクセサリーの数々。
大胆なライン、洗練された素材。使い込まれたレザー、無駄を削ぎ落としたデニム、そして行き先を決めずに走る自由を思わせるディテールが、このコレクションを形づくっています。
XDiavel V4は、まさに唯一無二の個性を体現するモーターサイクルです。既成概念にとらわれることなく、自らの存在感を主張する。その姿勢は、このカプセルコレクションにも通じています。彫刻のように造形されたそのデザインは、明確な意思表示そのもの。力強さ、コントロール性能、そして圧倒的な存在感。そのすべてを、このコレクションは独自のスタイルとして表現しています。ルールに従うのではなく、新たなルールを生み出していくために。
Dsquared2 x Ducati カプセルコレクションは、モーターサイクルカルチャーへのオマージュであり、流行に合わせるのではなく、自らのペースで進むファッションの象徴です。
それは、道を単なる移動手段ではなく、自分自身を表現するフィールドとして捉える人々のためのトータルルック。常に前へと加速し、決して振り返ることのない人々へ。